...この船も五六日は碇泊(ていはく)しますから...
芥川龍之介 「不思議な島」
...此の港に碇泊してゐたローマ艦隊の司令官だつた...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...花蓮港に碇泊(ていはく)してハシケで上陸するのである...
梅崎春生 「腹のへった話」
...迷惑だ」碇が電話を切ろうとしたのを...
海野十三 「断層顔」
...その木田氏は身体が恢復(かいふく)すると碇曳治に恨みをかえさないではいられなかった...
海野十三 「断層顔」
...香港の港近く碇泊してゐるときには Fyffe 夫人はいつも軍艦から下りて...
薄田泣菫 「茶話」
...すでに西岸の松の樹の影がちょうど碇泊所のあたりに射(さ)しかけて...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...それから碇泊(ていはく)するのだろうと思った...
太宰治 「佐渡」
...この温泉のすぐ近くに碇ヶ関といふところがあつて...
太宰治 「津軽」
...涼しい樹陰(こかげ)に五六艘の和船(わせん)が集つて碇泊して居るさまが絵のやうに下に見えた...
田山花袋 「朝」
...碇泊(ていはく)した荷舟(にぶね)の間をば声を掛け合い...
永井荷風 「深川の唄」
...綱を増した碇(いかり)も引断(ひっき)られてしまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...香取のどの地位に船を碇泊せしめたかということです...
中里介山 「大菩薩峠」
...暗い海の上に碇泊しているビーグル号の甲板の上で...
中谷宇吉郎 「大雪山二題」
...碇綱で川の眞ん中に止めた船が沈めば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...港に碇泊してゐる船の小旗が波の音と一緒に...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...神戸港碇泊中のフランスM・M汽船マーシエル・ジョフル号へ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ヴェニスへ出帆するばかりになって碇泊(ていはく)している船の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
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