...糟谷(かすや)が芳輔(よしすけ)を抱(だ)いて奥(おく)へあがるとざる碁仲間(ごなかま)の老人がすわりこんでいる...
伊藤左千夫 「老獣医」
...「碁でも打つ方がよからう...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...碁(ご)の友だちでたいへんなかよしでしたから...
江戸川乱歩 「天空の魔人」
...而(しこう)して人間の娯楽にはすこしく風流の趣向、または高尚の工夫なくんば、かの下等動物などの、もの食いて喉(のど)を鳴らすの図とさも似たる浅ましき風情と相成果申すべく、すなわち各人その好む所に従い、或いは詩歌管絃、或いは囲碁挿花、謡曲舞踏などさまざまの趣向をこらすは、これ万物の霊長たる所以(ゆえん)と愚案じ申次第に御座候...
太宰治 「不審庵」
...碁(ご)の相手をいいつかったりして暮しながら...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...私は碁と聞くとたまらない...
田中貢太郎 「竈の中の顔」
...碁打朋友(ごうちともだち)の医者坊主が遊びに来た...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...道楽で碁を打つんじゃない...
中里介山 「大菩薩峠」
...碁を打たなければ讀書をする...
長塚節 「教師」
...あの碁は、実際に打たれた対局の棋譜のおもしろさもあるが、対局の裏のいろいろなエピソードがぼくたちを楽しませた...
野上彰 「本因坊秀哉」
...碁を打つて居たんで助かつた」「フ――ム」「佐吉はお富と一緒に河内屋へ乘込む積りで居たが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一と晩寝ずに碁を打っていたとすれば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...碁を打っていた玄庵も...
吉川英治 「魚紋」
...ふたたび局面にむかって碁をさしているとこんどは呂蒙が急に...
吉川英治 「三国志」
...しかし囲碁(いご)に閑日を消していることも...
吉川英治 「三国志」
...碁盤(ごばん)の石の目をあさるように武州(ぶしゅう)甲州(こうしゅう)上州(じょうしゅう)あたりの空地(あきち)をたがいに競(せ)りあっている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...碁盤から眼をあげて...
吉川英治 「新書太閤記」
...市街の中央部には、遠くからでも明らかに皇居の大内裏(だいだいり)十二門の一劃とわかる官衙殿堂が、孔雀色(くじゃくいろ)の甍(いらか)や丹塗(にぬり)の門廊とおぼしき耀(かがや)きを放ッて、一大聚落(じゅらく)をなしており、朱雀(すじゃく)、大宮などを始め、一条から九条までの大路(おおじ)や、横縦三十二筋の道路は、碁盤目のように、市坊を区ぎって整然と見えた...
吉川英治 「平の将門」
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