...染色業者の技術において硬水は幾つかの染色溶液の作用を妨害するだけでなく...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...その日の旅で身体の節が硬くなったような気がした私は按摩(あんま)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...一生骨が硬まらない...
石川啄木 「いろ/\の言葉と人」
...すっかり硬くなってしまうセメントなんだよ...
海野十三 「○○獣」
...皮膚の硬つぱしさうな踵でそつと踏み消してゐる...
薄田泣菫 「西大寺の伎藝天女」
...人生はその生硬さをなくしてふたたび生きるためにふさわしく甘く健康的になるのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...もう一度強硬なかけあいに往った...
田中貢太郎 「寄席の没落」
...事に依つたら実際硬ゴムから成り立つてゐるかも知れんよ...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...頭脳が硬ばってくるのを感ずることがある...
豊島与志雄 「聖女人像」
...血の気の引いた顔に硬ばった皺を寄せ...
豊島与志雄 「椿の花の赤」
...いたずらをするつもりでも、からかってやるつもりでもなく、主膳としては、そのハミ出した肉の一片が、硬いか、やわらかいかを試みてみなければ、この食指が承知しないような慾求に駆られたものですから、全く本能的に、指先がそこへ触れたか、触れないか、自分でさえもわからなかった時に、低能娘がその点は存外鋭敏で、「あら、いやだ」と言われて、はじめて主膳としても、何だ大人げない、という気になったのですが、自分を見上げてながし目に睨んだ低能娘の眼を見て驚きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...可愛らしい顔が妙に硬張(こわば)って...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...わたしの硬かつた足のうらがふはふはと柔かくなつてゐた...
原民喜 「鎮魂歌」
...それは硬(かた)く...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...妻の顔は血のけを喪(うし)なって硬ばり...
山本周五郎 「つばくろ」
...硬ばった頬のあたりもゆるんで...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...喉(のど)が硬張(こはゞ)つて声が出無かつた...
與謝野寛 「蓬生」
...硬くなって坐るのだった...
吉川英治 「親鸞」
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