...別に又東京商業會議所を代表とせる實業界の強硬なる増税反對あり...
石川啄木 「雲間寸觀」
...眠りから醒めて床を出て洗面器のねじを開こうとしたがその日はどういう加減かねじがひどく硬かった...
上村松園 「健康と仕事」
...「動脈硬化で心臓も弱り...
梅崎春生 「狂い凧」
...前から硬骨漢がそろっていて...
太宰治 「パンドラの匣」
...獣膠でも特に角や嘴から採った膠が硬い...
中谷宇吉郎 「露伴先生と科学」
...先刻はあんなに強硬だったのに...
夏目漱石 「明暗」
...此私を殺す心算(つもり)ではなかつたてせうか」姉に似ぬ美しい顏を硬張(こはば)らせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「それだけ広島が遅れていたのは有難いと思わねばならぬではないか」と清二は眼をまじまじさせてなおも硬(かた)い表情をしていた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...苦悶(くもん)の一瞬足掻(あが)いて硬直したらしい肢体は一種の妖(あや)しいリズムを含んでいる...
原民喜 「夏の花」
...つまりその地下茎が硬質で緻密でよく水を抑留して長くその生命を保っているものとみえる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...肩を垂れ硬張った淫売婦のような白い建物...
槇村浩 「京都帝国大学(十四行詩)」
...硬そうな黒い皮膚がどうしても愚(おろ)かものらしく彼れを見させた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...その日から勿論食慾のない舌は自分の舌でない借り物のように硬くなり...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...そしてきわめて強硬に我々の意志と抗争し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...午後の冬空の硬そうな青と...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...表情をなくして硬ばった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...思わず水を浴(か)けられたような硬直を姿にもって...
吉川英治 「私本太平記」
...その体は硬直したままだった...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索