...打ち破りがたきある力に制せらるる如くにそのまま後退するのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...大いに之を破りて...
大町桂月 「國府臺」
...塚を発(あば)いて棺を破り...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「庚娘」
...重吉は出版物の帯封を破りかけた時...
永井荷風 「ひかげの花」
...庭とこの芽外皮を破り相對して延ぶること五分...
長塚節 「十日間」
...関所破りは磔刑が定法...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...伝馬町の牢破りがあったそうだな」「大猿をつれた子供だったと申します...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...この半年の間に関所破りもなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この門限破りの女性を入れるべきか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...それと一処に一瞬の時も移さず宙を飛んで奴等はパツと飛び散つた、かと思ふと、てんでんに吾先きにと、或者は障子を突き抜き、或者は上りがまちからもんどり打つて転げ落ち、扉を蹴破り、一陣の突風を巻き起しながら風を喰つて一目散に逃走した...
牧野信一 「バラルダ物語」
...幹が高く直聳(ちょくしょう)しているのでクモヤブリ(雲破り)あるいはテンツヅキ(天続き)の名がある...
牧野富太郎 「植物記」
...生死の禁断を破り...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...私がこうして苦しい悶(もだ)えをしながら夜を明かすとはおわかりになっていますまい」と言う薫は襖子をさえ破りかねぬ興奮を見せているのであったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分らの私謀でしたこととしておきたいのは――この藤吉郎とても御両家の和睦(わぼく)をふたたび破りたくないからだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこの雨戸を破りもしかねない物音であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...首尾よく宋江と花栄の檻車(かんしゃ)を打ち破り...
吉川英治 「新・水滸伝」
...古来からの山門の伝習をお破りあそばしては...
吉川英治 「親鸞」
...平等坊(びょうどうぼう)の宝蔵破りをした大盗(おおぬす)ッ人(と)じゃないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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