...縣道から二つ岩までの間は房州の鋸山で見るやうな剃刀砥のやうな...
江南文三 「佐渡が島から」
...其路坦々(たん/\)として砥(と)の如く...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...あるいは道路は坦(たん)として砥(と)のごとく自在に運搬交通をなし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...その他高杉に与うるの書、久坂に与うるの書の如き、互に切磋(せっさ)、砥(しれい)、感激、知己の意を寓するもの、一にして足らず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...おつぎは鍋(なべ)をいつも磨(みが)いて居(ゐ)る砥石(といし)の破片(かけ)で氷(こほり)を叩(たゝ)いて見(み)た...
長塚節 「土」
...砥石(といし)を掛(か)けて磨(みが)かねば使用(しよう)に堪(た)へぬ鍋(なべ)や釜(かま)は彼(かれ)の更(さら)に狹(せま)い土間(どま)に徒(いたづ)らに場所(ばしよ)を塞(ふさ)げて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...大一番の青砥が据ゑてありました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あなた方のお邸の前の大通りみたいに坦・砥の如しとは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...伊藤松雄と青砥とで銀座へのし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「砥石(といし)はそこにある」老人は流れの淀みを指さした...
本庄陸男 「石狩川」
...右手に砥石を下げて)仙太 真壁村……?段六 おっ! ここにいた...
三好十郎 「斬られの仙太」
...勘三は二梃の鎌に同じ二丁の木鋏に砥石を當てては...
室生犀星 「神のない子」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...瑣細の高まりも中流の砥柱(しちゅう)になって...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...行(おこなひ)を砥(と)ぎ名(な)を立(た)てんと欲(ほつ)する者(もの)は...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...あの砥石が井戸端の混凝土(タタキ)と一緒にハッキリと白く暗(やみ)の中に浮いて見える事がわかりました...
夢野久作 「巡査辞職」
...又は茶色に変色した虐待致死の瘢痕(はんこん)を砥(といし)の粉で蔽(おお)うて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...道の左右は砥(と)の如き絶壁だし...
吉川英治 「三国志」
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