...鼻唄ながらに鉈(なた)や鎌を研ぎ始めた...
石川啄木 「天鵞絨」
...少しくもや四方にこもれど月かげ冴けく研ぎすましたる鎌の如し...
上田敏 「月」
...ナイフ研ぎボーイに言った...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...あの師匠の世態に研ぎ澄まされたやうな鋭い光りを含んだ小さい眼のうちにすつかりと包まれてゐたのであつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...他の一法(はふ)は研ぎ磨く法(はふ)なり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...彼の注意は鋭利に、病者特有の鋭利さに、研ぎすまされた...
豊島与志雄 「二つの途」
...それを時々研ぎながら...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...安岡は研ぎ出された白刃(はくじん)のような神経で...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...「…………」いまこそ圓朝の心の鏡は世にも美しく研ぎ澄まされ...
正岡容 「小説 圓朝」
...芭蕉のように身を捨てて天地の間に感覚を研ぎすました芸術家の生涯にある鋭い直角的なものではなく...
宮本百合子 「鴎外・漱石・藤村など」
...黒の大きくなったこと」親方は剃刀を研ぎながら黒を見た...
矢田津世子 「凍雲」
...さらに面白いのは会津にいた福仙という鏡研ぎがあるいは喜三太のなれの果という説もあったのを...
柳田国男 「雪国の春」
...多賀はぜひ研ぎあげてみたいと云ったが...
山本周五郎 「末っ子」
...やがて剃刀(かみそり)を研ぎはじめた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...爺さんに研ぎこんで置いて貰えば安心だからな...
山本周五郎 「柳橋物語」
...研ぎ台も水盥(みずたらい)もちゃんと揃(そろ)えてあった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...どちらにしてもこの寒夜に独り起きて汗をながしながらひっそりと研ぎものをしている...
山本周五郎 「柳橋物語」
...更に彼の天稟(てんぴん)の冴えに研ぎ澄まされた名剣手...
吉川英治 「剣難女難」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??