...少しくもや四方にこもれど月かげ冴けく研ぎすましたる鎌の如し...
上田敏 「月」
...研ぎ立てたやうにピカ/\光つてゐるのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...七本の刃(やいば)を研ぎすまし...
ボードレール 富永太郎訳 「或るまどんなに」
...剃刀研ぎ」と呼(よば)わりながら門巷を過るが鋳掛屋の声はいつからとも知らず耳遠くなってしまった...
永井荷風 「巷の声」
...砥を立てゝ鎌を研ぎ...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...夜の降りが強かつたので秋の空は研ぎ出したやうに冴えて見える...
長塚節 「隣室の客」
...田舎乙女おまへは田舎の乙女さまお馬で朝草刈りにゆく山ほととぎすが山で啼きやお馬もお耳をたてて聞く山ほととぎすは渡り鳥あの山渡つてどこへゆく土蜂草を刈ろとて鎌研ぎしてりや蜂がとんで来た土蜂(つちばち)が蜂を見てたりや鎌で指切つた指を見せたりや蜂ア逃げた窓山を眺めたが山は物言はぬ空を眺めたが空も物言はぬさうよ...
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...研ぎの入った小柄に似たようなものの手入をすましかかったが...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...黒の大きくなったこと」親方は剃刀を研ぎながら黒を見た...
矢田津世子 「凍雲」
...「身幅のわりに重ねが薄いのは研ぎ減りでしょう...
山本周五郎 「末っ子」
...研ぎにかけてみなければはっきり断言はできないが...
山本周五郎 「末っ子」
...研ぎ物を届けにいった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...どちらにしてもこの寒夜に独り起きて汗をながしながらひっそりと研ぎものをしている...
山本周五郎 「柳橋物語」
...東京には、地方から上って来る純真なもの、生き生きしたもの、又は充実したものを取って喰う商売人が、お互に爪を研ぎ、牙を磨いて、雲霞の如く待ち構えている...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...研ぎ終ると軒へ廻って...
横光利一 「笑われた子」
...彼は気を研ぎすまして...
吉川英治 「私本太平記」
...お研ぎできません...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自己の会心の作を研ぎあげて...
吉川英治 「山浦清麿」
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