...おかみさんは黒人(くろと)の出の人だとかで、短気な、気に入り悪(にく)い方(かた)であつた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...それでは一体、何のつもりでお前はこの物語を書いたのだ、と短気な読者が、もし私に詰寄つて質問したなら、私はそれに対してかうでも答へて置くより他はなからう...
太宰治 「お伽草紙」
...伯父は変わり者で、短気な癇癪持ち、怒ったら口汚いのですが、平生は引っ込み思案でして...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...彼の若々しい短気な力は消費されたがっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まさか短気なことは遊ばしはしませんでしょうね...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...そんなにぷりぷり腹を立てなさるだね? お前さまがそんな短気な方だと初めから分っていたなら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...しつツこく……」短気な森野は...
牧野信一 「街角」
...やをら瞠目に価するものに出会はなかつたと云つて短気な言葉を投出す要はなからうと思ふ...
牧野信一 「浪曼的時評」
...短気なことを!吉村 此奴...
三好十郎 「斬られの仙太」
...短気なことを!吉村此奴(こやつ)...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...短気なまねはしないように...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...彼の少年時代は短気な暴れ者だったし...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...決して短気なことをなさらぬように...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...――それとなく、早く取り戻せよ、よいか」「……すみませんでした」「七は、短気な男だから、わしがといわぬほうがいいぞ...
吉川英治 「銀河まつり」
...短気なことは考えぬがいい」「えっ……ほんとですか...
吉川英治 「三国志」
...曹操は短気なので兵馬はみな許都からの長途を...
吉川英治 「三国志」
...このところ短気な猛攻はやんでいるが...
吉川英治 「私本太平記」
...火花的な短命短気な風があって...
吉川英治 「随筆 新平家」
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