...そっぽを向いたまま知らん振りで...
犬田卯 「米」
...君は知らんか」「はい...
海野十三 「火星兵団」
...知らん」「なんだ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...物体の温度を知りてその分子各箇の運動を知らんとすると同様なる誤解に起因す...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...」蓮見は知らんふりして火鉢のうへで大衆雑誌を拡げて読んでゐたが...
徳田秋声 「チビの魂」
...忘れていた古創(ふるきず)が不意に痛み出して来たような思いで、「駒井能登か、知らんなあ、その後、どうしているかなあ」「あのお方をあやまらせたのは、あなたの罪ね」「いいや、そんなこたあないよ、駒井自身の越度(おちど)だから、どうも仕方がない」「でも、あなたがいて、あんなになさらなければ、駒井様は御無事でしたに違いないわ」「うむ、おれのためじゃないよ、女のためだよ、駒井の奴め、あれで女にのろいもんだから、そこに隙(すき)があったんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...余のごときは黄巻青帙(こうかんせいちつ)の間(あいだ)に起臥(きが)して書斎以外にいかなる出来事が起るか知らんでも済む天下の逸民(いつみん)である...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...「あなたは知らん顔をしていればいいんですよ...
夏目漱石 「明暗」
...こっちから訊(き)かなければ何も知らんふりをしているが...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...だけど二人とも彼に対してはほとんど知らん顔してるんだわ」「次女はあれじゃない?」子爵夫人はド・ランジェ夫人を見ながら言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...鳥なき里の蝙蝠(かわほり)とは知らんようなく...
福田英子 「妾の半生涯」
...あの百姓の事は知らん...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...知らんぷりをされて居るのも気にかかった...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...「これで帰れるかどうか知らんよ...
宮本百合子 「刻々」
...しかも裁判所は知らん顔である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...亡くなられたのか知らんと思うと私の胸は急に暗くなった...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...福岡博多の何処の家にも下がっとるこの渋団扇の由来を知らんと言うからには...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...孫堅の大腹中を知らんや...
吉川英治 「三国志」
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