...ではなぜ公衆は醜聞を――殊に世間に名を知られた他人の醜聞を愛するのであろう? グルモンはこれに答えている...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...外国人がまだ珍しいのだということが知られた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...近江聖人の邸址で知られた青柳村の藤樹書院も大溝の港から半道ばかり北に行つた處に在る...
近松秋江 「湖光島影」
...二十一日の早朝に中心が室戸岬(むろとざき)附近に上陸する頃には颱風として可能な発達の極度に近いと思わるる深度に達して室戸岬測候所の観測簿に六八四・〇ミリという今まで知られた最低の海面気圧の記録を残した...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...ただしいわゆる『第三面(サードページ)』として知られた notorious scandal のためにそこなわれてはいるが」とあった...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...ほんとのことを知られたくない一心で...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...斯(こ)う見えても憚りながら文字の社会では些(ちっと)は名を知られた男だ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ということが知られたばかりだった...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...二人以外の誰によって知られたのか...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...あの方は何にも知られたくないのかもしれないでしょう...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...屋敷のものに自分の行くさきを知られたくないから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...彼女の劣性家系を知られたくないからだった...
久生十蘭 「金狼」
...本名を知られたくないとかで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...王子一見して自分の窮状を知られたと覚(さと)り...
南方熊楠 「十二支考」
...大儒息軒(たいじゅそっけん)先生として天下に名を知られた仲平は...
森鴎外 「安井夫人」
...いかに世に知られた路傍の好風景でも...
柳田国男 「雪国の春」
...街道筋ではちっとばかり名を知られた人間だ...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...かれらに知られたということが事実なら...
山本周五郎 「山彦乙女」
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