...黙つて知らない顔を見合はせてゐる隅の方の女連のどの顔にも...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...何も知らない顔をしていて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...さらに知らない顔をしている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...知らない顔を試るのだけれど...
竹内浩三 「色のない旗」
...私はわざと知らない顔をしてゐた...
種田山頭火 「行乞記」
...このまま知らない顔をしていれば...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...ここで見つかってはまずいと思ったものですから、知らない顔で、やり過ごしてしまおうと、自分は道の右側を小さくなって通ると、幸いに、仏頂寺も、丸山も、談笑の方に気を取られて、兵馬あることに気がつかず、難なくやり過ごしてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...満更(まんざら)知らない顔でもないので...
夏目漱石 「明暗」
...私の知らない顔はないはずで」「どんな男だ」「使い屋かも知れません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...銭形平次も満更知らない顔ではありませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...依然として知らない顔をしてゐるのだ...
原民喜 「背後」
...まるで知らない顔に挾まれ...
宮本百合子 「高台寺」
...この厄年(やくどし)までもまだ知らない顔でこのままでいますことは悪いことと知っています...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...冷澹(れいたん)で知らない顔をしているものとがある...
森鴎外 「あそび」
...まるっきり知らない顔をしていたんだ」「あなたは酔っていらっしゃるわ」「酔っているものか...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...三人とも見知らない顔なので...
山本周五郎 「季節のない街」
...黙って知らない顔をしてやっているんだが...
横光利一 「上海」
...笛以外何ものも知らない顔つきでした...
吉川英治 「江戸三国志」
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