例文・使い方一覧でみる「矢絣」の意味

...矢絣（やがすり）ではあるまい... 矢絣ではあるまいの読み方
泉鏡花「瓜の涙」

...庇髪に矢絣の、明治時代の小説本の木版の口絵にでもあり相（そう）な娘さんが、昭和の街頭に現われたのだ... 庇髪に矢絣の、明治時代の小説本の木版の口絵にでもあり相な娘さんが、昭和の街頭に現われたのだの読み方
江戸川乱歩「悪霊」

...時代離れのした庇髪に矢絣の若い女が現場に出入した形跡のあったことなどであるが...
江戸川乱歩「悪霊」

...今家（うち）に紫の矢絣を着ているものはいないだろうね... 今家に紫の矢絣を着ているものはいないだろうねの読み方
江戸川乱歩「悪霊」

...常夜燈の電気で、ボンヤリ、庇髪と、矢絣が見えた... 常夜燈の電気で、ボンヤリ、庇髪と、矢絣が見えたの読み方
江戸川乱歩「悪霊」

...僕達は少し矢絣に拘泥（こうでい）し過ぎてるんじゃないかしら... 僕達は少し矢絣に拘泥し過ぎてるんじゃないかしらの読み方
江戸川乱歩「悪霊」

...少くとも、今の場合、あいつは、濃厚な嫌疑者だね」熊浦氏は思い返した様に相槌（あいづち）を打って、「矢絣の女と、今夜の、『織江さん』の、言葉とを、両立させようと、すれば、犯人が、女性では、ないかという、疑いが、起るのは、無理もない... 少くとも、今の場合、あいつは、濃厚な嫌疑者だね」熊浦氏は思い返した様に相槌を打って、「矢絣の女と、今夜の、『織江さん』の、言葉とを、両立させようと、すれば、犯人が、女性では、ないかという、疑いが、起るのは、無理もないの読み方
江戸川乱歩「悪霊」

...黒川君の、奥さんはね、娘の時分に、着たのだと、云って、箪笥の、底にね、紫矢絣の着物を、持って、いるのだよ...
江戸川乱歩「悪霊」

...矢絣（やがすり）模様の銘仙（めいせん）を好んで着ていた... 矢絣模様の銘仙を好んで着ていたの読み方
太宰治「彼は昔の彼ならず」

...よそいきの紫矢絣（やがすり）の負（お）ぶい半纏（ばんてん）で克子を背負い... よそいきの紫矢絣の負ぶい半纏で克子を背負いの読み方
壺井栄「大根の葉」

...紫矢絣（やがすり）の単衣（ひとえ）に紅（くれない）の帯して... 紫矢絣の単衣に紅の帯しての読み方
徳冨蘆花「小説　不如帰」

...庇髮に赤いリボンをさし荒い矢絣の衣服（きもの）を着た影が長くピアノの上から後の壁に映つて居る... 庇髮に赤いリボンをさし荒い矢絣の衣服を着た影が長くピアノの上から後の壁に映つて居るの読み方
永井荷風「新歸朝者日記」

...紫矢絣（やがすり）... 紫矢絣の読み方
野村胡堂「奇談クラブ〔戦後版〕」

...紫の矢絣（やがすり）の着物をきてゐたと思ふ... 紫の矢絣の着物をきてゐたと思ふの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...紫矢絣の振袖を着た姉樣人形と... 紫矢絣の振袖を着た姉樣人形との読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...紫の矢絣（やがすり）の着物に海老茶の袴... 紫の矢絣の着物に海老茶の袴の読み方
三浦環「お蝶夫人」

...蓑はここでも襟飾りに矢絣（やがすり）などを入れて凝（こ）ります... 蓑はここでも襟飾りに矢絣などを入れて凝りますの読み方
柳宗悦「手仕事の日本」

...瓦斯（ガス）の矢絣（やがすり）の単衣物（ひとえもの）と... 瓦斯の矢絣の単衣物との読み方
夢野久作「空を飛ぶパラソル」

「矢絣」の読みかた