...わたしは矢張り貧困の中で勉強した方が...
石川三四郎 「浪」
...矢張り私の意地つぱりですね...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...然しどう見ても矢張り質屋の番頭らしい着物や体の様子が...
宇野浩二 「質屋の小僧」
...好い豆が出来るな、矢張り、彼方では...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...「おい! どうしたの?」私は矢張り負けて静かに斯う口を切った...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...また矢張り机に凭(よ)って掌に額を支えたまゝ静(じっ)としていると...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...矢張り空間自体が横たわっていなくてはならない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...矢張り一種の相対的独立性を持って世界の思想史の上を歩いて来ている...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...久度といふのも方々にありますから矢張り地名と稱してあるのであります...
内藤湖南 「近畿地方に於ける神社」
...支那の歴史上の話では仇台(くど)といふ人は矢張り開闢の偉い王であつたと考へられるものと思ひます...
内藤湖南 「近畿地方に於ける神社」
...矢張り下手人は兼松(かねまつ)の野郎でせうか」さうと極つたら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御當家家督はどうなりませう?」「矢張り名目(めいもく)養子の園江金次郎樣が乘込んで跡を取ることになりませう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの人は矢張り女よ」明神様の裏手に廻って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このワイカト号は一と月程後に、聖(セント)ポウル孤島の近くに漂流しているところを発見救助されたが、セエビンはここに着眼して此処らに特殊の潮の流れがあるに相違ないと観、記録にあるワイカト号の漂流の跡を忠実に辿って行ったのだが、軈て果してセント・ポウル島には着いたものの、矢張り、ワラタ号に関する手がかりは杳(よう)として挙がらなかった...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...矢張り憎む可き記事であつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...矢張り自分の好む物のひとつに數へて憚らない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...矢張り妻の臥所(ふしど)の側なる揺籃の内に...
アルツウル・シユニツツレル Arthur Schnitzler 森林太郎訳 「アンドレアス・タアマイエルが遺書」
...悪魔式の鼻の表現は矢張り悪魔式鼻の表現で...
夢野久作 「鼻の表現」
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