...此二つが必ずしも矛盾するものでないことは云ふまでもない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分の考へに從へば、トルストイは自分の認めたる一つの眞理を押し通すために、これと矛盾する、若しくは矛盾すると思惟せる諸説をすべて折伏したかつたのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...若し彼自身の心臟の是認するものが「多數」と矛盾するならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...自分と云ふ者が此世に存在するのは世界の原理と矛盾するの誤謬に違ひないと思ふ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...実に相矛盾することばかりである...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...すべての類似性と矛盾するものではないが...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...右の誤信とは一見矛盾する樣であるが日本人は支那人を道徳的情操の殆んど全く缺乏した民族であるかの如く考へて居る...
橘樸 「支那を識るの途」
...従ってその間には往々齟齬(そご)し矛盾するところさえもありげに見える...
津田左右吉 「日本精神について」
...時としては互いに矛盾する事さえあるのは当然である...
寺田寅彦 「地震雑感」
...之は今のことと矛盾する...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...両者は直接に矛盾する...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...例の言論統制の主観と矛盾する限りの主観にぞくすることを云うのだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...事實もこの見解と矛盾するのである...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...人生が理性に矛盾するならば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...また相互に矛盾する命題のうちに...
三木清 「人生論ノート」
...……普通の經驗は、少くとも澤山の矛盾する事物、矛盾する制度、等々が存在し、この矛盾は單に外面的な反省に於てではなく、却てそれらのものそのもののうちに現存するといふことを、自分で言ひ表はしてゐる...
三木清 「歴史哲學」
...相矛盾すると考えることはできません...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...それがべつのときの母の言葉と矛盾することなどには決して気がつかない...
山本周五郎 「思い違い物語」
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