...或人の或時期に於いて上求菩提の願ひと下化衆生の願ひとが意志の焦點として矛盾する悲しみを考へたことがないのか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...又國民の休戚と矛盾する政黨の利害もある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...矛盾するものの雙方にそれ/″\に存在の理由を認めて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...また昔の家族生活の精神とは矛盾するものがあるので...
津田左右吉 「日本精神について」
...之は今のことと矛盾する...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...物質的生産力とこの一定の生産諸関係とは矛盾する事となり...
戸坂潤 「科学論」
...氏の尊氏論が日本国民精神教育の方針に矛盾するところが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...二つの事柄は矛盾するではないか...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...恰も曲率がないということがK≠0と矛盾しないにも関らず之と矛盾するK=0に直接に結び付くと考えられるように...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...利益にかんするわれわれの理性の健全なる結論に矛盾するような場合でさえ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...其施設動もすれば保守主義に矛盾する所あり一保守黨員彼れに問ふに保守主義の如何なるものなるかを以てす...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それは彼等の政治的権力と矛盾するからだ……...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...破壊と建設とを別々なものとする観方は、両者の間に空虚な時間と空間とを許容することであって、それは、吾々の精神の在り方に、生の在り方に、矛盾する...
豊島与志雄 「波多野邸」
...1)ここに言及した資源の著しい増加から生ずる結果は都市や工業のある国では生じ得ず、また本書の前の方で述べた、人口に対する窮極的妨げ(食物の不足)は現実の飢饉の場合を除いては決して直接的妨げとはならないということと、矛盾する、と考えられるかもしれない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...然しながら範疇形式と範疇内容とが互に矛盾するものとは考へられ得ない...
三木清 「歴史哲學」
...相矛盾すると考えることはできません...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...矛盾する表現だが...
柳宗悦 「民藝四十年」
...何ら矛盾するものでない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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