...凡ての經驗は之と矛盾する何等かの記憶...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...母の健康と矛盾する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...理想を負ふ者の矛盾と苦痛と自責と屈辱とを耐へ忍ぶ事は避く可からざる彼の運命である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...この奇怪な二つの矛盾が葉子の心の中には平気で両立しようとしていた...
有島武郎 「或る女」
...その矛の末(さき)より滴(したた)る鹽の積りて成れる島は...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...蔓四本矛四本を天皇の御陵のほとりに獻つて...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...或いは矛盾の観念的な無視・解消が...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...単に二つの常識的命題が矛盾するという場合にはつきない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...株式会社がすでに個人主義機構と矛盾しているとミルが指摘するように...
中井正一 「現代美学の危機と映画理論」
...ただ篤農精神と機械化とが矛盾するものではないということが...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...和歌の浦でおっしゃった事とはまるで矛盾していますね」「何が」と兄は少し怒気を帯びて反問した...
夏目漱石 「行人」
...ついに矛盾の性行をかくようになりました...
夏目漱石 「創作家の態度」
...いかなる点においても矛盾するものではないと私には思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...辯證法には矛盾と綜合との二つの方面があると解されることが出來る...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...このこととなると曖昧と矛盾とにおちいらないどんな表現をも見出しえないというのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それはどうしても矛盾する二つのものだという...
柳宗悦 「民藝四十年」
...いま云った言葉とに矛盾を感じたからである...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...宮の宮中における画策の矛(ほこ)を...
吉川英治 「私本太平記」
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