...人間に共通な矛盾の一面から君をも見ようとするのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...其(そんな)場合には屹度自分の心の矛盾を發見する...
石川啄木 「鳥影」
...しかも神を信ずる信仰とわが苦難との矛盾に血涙止めあえざりし人――この種の人が深き同感と少からぬ敬意とを以てこの書に対する時は...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...それは大した矛盾ではない...
海野十三 「地獄の使者」
...そのためにも人間生活の矛盾が一つ殖えた...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...生の自己矛盾を脱出せしめることができる...
田辺元 「メメント モリ」
...・ほつかり朝月のある風景がから梅雨夕闇の筍ぽき/\ぬいていつたよ旧作再録ぢつとたんぽぽのちるやつぱり一人がよろしい雑草どうにもならない矛盾が炎天線路まつすぐヤレコノドツコイシヨ焼跡なにか咲いてゐる方へ埃まみれで芽ぶいたか送電塔が青葉ふかくも澄んだ空やつと芽がでたこれこそ大根すずめおどるやたんぽぽちるや暮れてつかれてそらまめの花とな六月十九日ずゐぶん早く起きた...
種田山頭火 「行乞記」
...内在的批判によって矛盾が発見されたが故に超越的批判が惹き起されたのではなく...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...この矛盾を止揚する批判性として...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...黒は白の反対であるが矛盾ではない...
戸坂潤 「科学方法論」
...技術と資本主義生産組織との矛盾は今日増々鋭くなって行くわけで...
戸坂潤 「技術の哲学」
...法主が血統に立脚しているという証拠に矛盾するのだ...
戸坂潤 「社会時評」
...矛盾には違なかろうがそれは単に形式上の矛盾であって内面の消息から云えばかえって生活の融合なのである...
夏目漱石 「中味と形式」
...逆に自己矛盾的に一に結合することである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...矛盾こそより深きもの...
三木清 「歴史哲學」
...かういふ不思議なほどの矛盾には...
水野葉舟 「言文一致」
...ちょうど岩形氏の死状の矛盾撞着と相対照し合っているかのように見えるところを見ると...
夢野久作 「暗黒公使」
...資本主義の矛盾をいかに論理的に克服するかという世界史的課題にありとすれば...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
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