...後者の孟浪杜撰(まんらんづざん)なることは忽ち瞭然(りやうぜん)となるであらう...
芥川龍之介 「野人生計事」
...初めて全貌(ぜんぼう)が明瞭(めいりょう)となるであろう...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...誰も助けに来るものはあるまいよ」不明瞭な声が...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...帰朝の主人に一目瞭然の帳簿を呈して留守中の報告をしたい旨を希望して...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...一層明瞭(めいりょう)になった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この感覚の把捉は多くの場合極めて不明瞭であり不分明であるから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...其の後日本の内地に於て更に大なる變化を遂げたと云ふことも漸次明瞭になつて來た...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其一)」
...瞭乎(はっきり)とした病ならば...
直木三十五 「南国太平記」
...代助自身にも明瞭な計画は丸でなかつた...
夏目漱石 「それから」
...昔の人の書いたものにはちゃんと明瞭に書き分けてあるということが...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...彼が三十一の年その作の中には芸術家としての行き詰りが明瞭(あきらか)に現われはじめた...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...顔しかめたりとも額に皺(しわ)よせたりともかく印象を明瞭ならしめじ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...益明瞭になります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そして自分の部屋へ這入ると初めて先刻の影が或る幽(かす)かな物音を引いていたことを瞭乎(はっきり)と思い出した...
室生犀星 「三階の家」
...やがて彼の立場を明瞭にした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし、いまは明瞭に、確実に、おれはこの女を愛してなんかいない...
山川方夫 「愛のごとく」
...利害の明瞭な人物ほど説きよいものだ...
吉川英治 「三国志」
...そうして弱小なる者の生活が人性の上に持っている意義もまた明瞭になる...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
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