...瞭然(きつぱり)言つて了ひましたの...
石川啄木 「鳥影」
...そこで私は健康者には明瞭に読めて...
石原忍 「色盲検査表の話」
...急に明瞭(めいりょう)な形を取って眼ざめたのである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...だんだん目が馴れて来ると弾が上がって行く途中の経路を明瞭に認める事が出来る...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...それが昔からの土人の都ではなくてアメリカ・スペイン人の都であったとは写真で見た町のプランから明瞭(めいりょう)だそうである...
寺田寅彦 「ロプ・ノールその他」
...この点はより一層明瞭である...
戸坂潤 「科学論」
...その時私は明瞭(はっきり)と知った...
豊島与志雄 「蠱惑」
...更に問題を明瞭にしてきた...
豊島与志雄 「在学理由」
...一つには一同(どう)がひつそりとして咳拂(せきばらひ)をもせぬ故(せい)であらうが極(きは)めて明瞭(めいれう)に聞(き)きとられた...
長塚節 「土」
...簡単なしかし明瞭な小枝が出ている場合であって...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...忙(いそが)しかつた」兄(あに)の答は何時(いつ)でも此程度以上に明瞭になつた事がない...
夏目漱石 「それから」
...少(すくな)くとも彼は一年間に亙(わた)って、毎晩毎晩連続して、――丁度(ちょうど)日中の我々の現実生活が、昨日から今日へ、今日から明日へと続くように、昨夜から今夜へ、今夜から明夜へと、何の不都合も不自然さも無しに、明瞭に、確実に続いて行ったのであります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...これらの部分の明瞭な観念を持って...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...商店や会社の事務員といった連中は一目瞭然(いちもくりょうぜん)たるものであった...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...極めて明々瞭々たりであるが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...哲学も分らぬが蒟蒻板も明瞭でない...
正岡子規 「墨汁一滴」
...明瞭に一家の経営の範囲を超えた...
宮本百合子 「新しい婦人の職場と任務」
...上代のものは特に明瞭に芸術的であった...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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