...その後に得られた非常に豊富な観測資料はすべての主要な点についてハーシェルの考えを確かめると同時に天体の本質に関する我々の観念を著しく明瞭にした...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...ナチス革命は明瞭な第二線決戦主義である...
石原莞爾 「戦争史大観」
...ほかの言葉は不明瞭で聴き分けられないが...
谷崎潤一郎 「鍵」
...日記は不思議にもそのことについて明瞭には記すところがない...
谷崎潤一郎 「鍵」
...反対にただ不明瞭に把捉したもののうちには偶然によるほか何らの真理も見出さなかったことに注意することによって...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...そして弟子の松村瞭氏の論文審査をボイコットされたことにからんで東大助教授の職をなげ打ったことだ...
戸坂潤 「日本の頭脳調べ」
...――(フランツは明瞭(めいりょう)な事実の反対を見るのに特殊な才をもってるかのようだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...意識が明瞭なので...
中島敦 「斗南先生」
...自分の明瞭な意識に訴えて...
夏目漱石 「それから」
...明瞭(めいりょう)だった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...此不明瞭な答弁が頗るもどかしいのであつた...
平出修 「公判」
...倒影と思へぬほど明瞭である...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...いわゆるクライマックスでは一目瞭然たる張子の森林などの中に恋人たちとともに案内されるのは迷惑である...
宮本百合子 「映画の恋愛」
...無駄と知り呆れたような顔をしてフームと唸っている)井上 何度でも申すぞ! これについて明瞭な返答をしてから...
三好十郎 「斬られの仙太」
...八束が招待した意図は、もう明瞭である、もうとうに帰ってもよかったのだ...
山本周五郎 「竹柏記」
...比律賓(ヒリッピン)の飛行隊が日本を襲撃して重爆弾を投下する場所が明瞭にわかる筈ですからね...
夢野久作 「暗黒公使」
...今やそれは先に行ってしまった他の者どもの名状し難い臭気と実に明瞭に混ざり合っていたと...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...戒壇院四天王や三月堂の月光と百済観音との対比はこの差別を明瞭に示すであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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