...美しい藤野さんの顔が瞬く間暗い翳に掩(おほ)はれるのであつた...
石川啄木 「二筋の血」
...三圓位グズ/\して居ると瞬く間だよ...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...日は瞬く間に経(た)って...
近松秋江 「狂乱」
...何うしてそれが瞬く間に此の婆さんの家(ところ)にまで分ったろうか...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...驚くべき食慾をもって瞬く間にあらゆる葉を食い尽さないではおかない...
寺田寅彦 「蜂が団子をこしらえる話」
...三の的も……瞬く間に打ち砕いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...瞬く間にこの乱暴を仕了(しおお)せて...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前が逃げさえせねば捕えはせぬのだ」兵馬は瞬く間に追いついて...
中里介山 「大菩薩峠」
...瞬く中に、百本の矢は一本の如くに相連り、的から一直線に續いた其の最後の括は猶弦を銜(ふく)むが如くに見える...
中島敦 「名人傳」
...瞬く間に二本三本と倒します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...瞬くうちに三人とも切り立てられ...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...瞬くうちに棚をひとつ吊りあげた...
正岡容 「圓太郎馬車」
...あの恐ろしい獣が瞬く隙に周囲(まわり)の人を撥ね飛ばして...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...この火がちょうど稲妻のきらめきのように瞬く間に消えてなくなると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そして瞬く間に、無味無痛に充満した強力な睡魔(ねむけ)の下にわたしを圧しつぶしてしまう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...張りのあるふたかわ眼を何やら瞬くようにして紀久子をみあげていたが...
矢田津世子 「父」
...妙にチカチカと瞬く星が...
蘭郁二郎 「鱗粉」
...瞬く間に財産の大半をば減(す)つてしまつたとかいふことで...
若山牧水 「古い村」
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