...ややもすれば我れをして後(しり)えに瞠若(どうじゃく)たらしめんとすといえども...
有島武郎 「星座」
...ウヰツテを有する戦敗国の文明に対して何等後(しり)へに瞠若(だうじやく)たるの点なきや否や...
石川啄木 「渋民村より」
...真に思ひ切つたる豪胆無比の御裁決、三浦さまほどの御大身も何もかも、いつさい、御眼中に無く、謂はば天理の指示のままに、さらりと御申渡しなさる御有様は、毎度の事とは申しながら、ただもう瞠若、感嘆のほかございませんでした...
太宰治 「右大臣実朝」
...十四歳の頃にはすでにお傍の人たちを瞠若たらしむるほどの秀歌をおよみになつて...
太宰治 「右大臣実朝」
...慶長十八年すでに支倉(はせくら)六右衛門常長を特使としてローマに派遣して他藩の保守退嬰派(たいえいは)を瞠若(どうじゃく)させたりなどして...
太宰治 「惜別」
...彼らかえってその後に瞠若(どうじゃく)し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...蘇山人(そさんじん)と戯号(ぎごう)して俳句を吟じ小説をつづりては常にわれらを後(しりえ)に瞠若(どうじゃく)たらしめた才人である...
永井荷風 「日和下駄」
...ギョッとしたようすで一二歩後えに瞠若したが...
久生十蘭 「魔都」
...人の後(しりえ)に瞠若(どうじゃく)として卑屈慚愧(ざんき)の状を呈すること...
福沢諭吉 「日本男子論」
...客瞠若たり...
正岡子規 「読書弁」
...その後に瞠若(どうじゃく)たりでは詰まらぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...ところがこの牧師も瞠若(どうじゃく)と尻餅を搗(つ)かにゃならぬ珍報が一八六二年の諸新聞紙に出た...
南方熊楠 「十二支考」
...大の男を瞠若(どうじゃく)たらしめるだけのものなのである...
宮本百合子 「新しい婦人の職場と任務」
...当時の思想界の冒険も亦(また)孟賁(まうほん)をして後(しり)へに瞠若(だうじやく)たらしむる程の勢ありき...
山路愛山 「明治文学史」
...感心を通り越して瞠若(どうじゃく)の到りである...
夢野久作 「能とは何か」
...如何なる名外交家と雖(いえど)も後(しりえ)に瞠若(どうじゃく)たらしむる底(てい)の難解問題となっているのであるが...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...瞠若(どうじゃく)として彼女の顔を眺めている反耶の首に垂れ下げた...
横光利一 「日輪」
...日本左衛門をして瞠若(どうじゃく)たらしめましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
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