...目を瞠(みは)って...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...「心中」と聞いた時少し顏を赤くして極り惡げに一寸細君の顏を偸(ぬす)み見たが「矢張り僕自身になるでせう」といつた時目を瞠つて水月を見た...
高濱虚子 「俳諧師」
...瞬きもせず瞠めてゐるのだつた...
高見順 「かなしみ」
...崔は驚いて眼を瞠った...
田中貢太郎 「崔書生」
...大異はまた驚いて眼を瞠ったが...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...一同は雷に打たれたようにそれを瞠(みつ)めた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...楽屋も席亭も目を瞠った...
正岡容 「小説 圓朝」
...大の男を瞠若(どうじゃく)たらしめるだけのものなのである...
宮本百合子 「新しい婦人の職場と任務」
...覚えず眼を瞠って椅子からのり出した...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...十二三の女の子の眼を瞠らせずには置かない...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...三年あとに死去致しました」「御死去」源左衛門は眼を瞠るばかりだった...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...吉村大三郎さまですの」「まあ吉村の大さま」花世がびっくりしたように眼を瞠った...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「今そんな笠などを出して」より女は訝(いぶ)かしそうに眼を瞠(みは)った...
山本周五郎 「日本婦道記」
...負傷して辛くも生き延びた者が三人ある……いまおれの家へ来ているんだ」十郎兵衛はあっと云って眼を瞠(みは)った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...なにを申す」頼母は唖然(あぜん)と眼を瞠った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...それを我慢しいしい眼を瞠(みは)っておりました苦しさを...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...いつまでもいつまでも眼を瞠(みは)り...
夢野久作 「斜坑」
...小さく背の低かった海中都市は瞠目すべき巨大な石の迷宮へと育ち...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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