...睨むやうな目附きで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...隠れたる犯罪があるに相違ないと睨む理由があったのです...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...」「意地わる根性!」と葉子は睨むような眼附をした...
豊島与志雄 「恩人」
...あなた方の来るところではありません」その睨む眼の険しいこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...金五郎の行為に義憤を感じ後姿を睨む...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...そういうきれぎれの疑問が道益の念頭を擦過(さっか)したが、娘の幸福を脅かす毒蟲を取って捨てたい、射ち殺してやりたい、踏みにじってやりたい一途な悪念にとりつかれていた折だったので、照尺を睨むなり、「かったいめ、よくも娘をたばかし居ッた」と曳鉄をひいた...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...キッと林を睨むようにしながら...
久生十蘭 「魔都」
...睨むようにした...
火野葦平 「花と龍」
...そして、ときどき、表の夜の暗黒を、ぎょろりとした眼玉をむいて、のぞくように、睨む...
火野葦平 「花と龍」
...文楽人形のようなグロテスクなところがどこにかある顔で対手を睨むような横目した...
宮本百合子 「高台寺」
...仲あ良えぞつ! 仲あ良えぞつ!」羞しがりながら父を睨むスミ...
三好十郎 「おスミの持参金」
...ズツと離れて一番向ふの隅に陣取つた刑事と青年の方をヂロリヂロリと睨む...
三好十郎 「おスミの持参金」
...いきなり首を突き出して隣りの小父さんの方を睨みつけたと言うのです――後で昇さんから聞きましたすると隣りの小父さんも気がついてその日は鍬こそ振りかぶらないけれど内の父の睨む目つきがあまりに憎々しいので小父さんの方でも次第に喰いつきそうな目でにらむそのまま二三十分も両方で突っ立っていた末に昇さんのお母さんがこちらに向っておじぎをしてから...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...壕の天井を睨むようにして地上の氣配に耳をすましている...
三好十郎 「肌の匂い」
...「何故先生を睨むのだ...
室生犀星 「幼年時代」
...義父の睨む眼を見返した...
吉川英治 「新書太閤記」
...ほかに三人の旅僧がいて、これは三方に分れ立ち、睨むように、まわりの人がきを見張っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...お綱を睨むようにかすって消えた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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