...即ち相剋から安定へ……運命の眼睛の見詰めてゐる方へ...
有島武郎 「運命と人」
...我々の散歩地は必ずしも睛れやかな歩道でなくても...
竹久夢二 「砂がき」
...母鳥(おやどり)の睛(ひとみ)をつッつくのとおんなじようなことをしようというのですか」崑はそれを聞くとますます怒って...
田中貢太郎 「青蛙神」
...「俺は碧光の睛(まなこ)を贈ってやろう」も一つの怪物は二つの青い珠を持ってきて...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...最後の点睛はおいしい漬物の一皿でなければならない...
種田山頭火 「漬物の味〔扉の言葉〕」
...多年の言説に画竜(がりゅう)の睛(せい)を点(てん)じたのではありますまい乎...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それは画竜点睛などという言葉があるように...
中井正一 「美学入門」
...いわゆる睛を点ずるということはかかる瞬間をもったしるしであり...
中井正一 「美学入門」
...それに眼睛(がんせい)を点じなければ...
中里介山 「大菩薩峠」
...扨今後その中の若干なり未知の人なりが点睛を示し始める時...
中原中也 「詩壇への願ひ」
...もとよりこれに睛を点じたのは...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ひろびろと見睛るかされた...
野上豐一郎 「桂離宮」
...黙ッていたか」ト山口は憤然として眼睛(ひとみ)を据えて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そのとき各々の人たちの芸はそれぞれ皆はじめて画竜点睛...
正岡容 「小説 圓朝」
...秀麗なる山水も愚妻によって画竜点睛となる...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...画竜の睛(ひとみ)の一点を見出しましょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...画龍点睛(がりょうてんせい)を欠くことに相成る...
吉川英治 「新書太閤記」
...あたり一帯のむざんな光景に睛(ひとみ)を点ずるものなのだが...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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