...十年着古したホームスパンに変る...
石川欣一 「可愛い山」
...二十年も着古した様で...
石川啄木 「菊池君」
...細君が着古した面(ヴエール)をすぽりと頭から被(かぶ)つてゐたが...
薄田泣菫 「茶話」
...「人様がさんざん着古した垢や汗のついたものばかり二...
橘外男 「蒲団」
...……彼女はもうだいぶ着古した地味な色合いの服を着て...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...丑尾さんが着古した袖無(そでなし)のちゃんちゃんを着て...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...末つ子の着古した洋服や...
徳田秋声 「チビの魂」
...彼は健三の外国で着古した洋服を貰(もら)って...
夏目漱石 「道草」
...他(ひと)の着古した外套を貰いたがるのは少し矛盾であった...
夏目漱石 「明暗」
...着古した外套(がいとう)一つが本(もと)で...
夏目漱石 「明暗」
...他(ひと)の着古した外套(がいとう)を貰うために...
夏目漱石 「明暗」
...着古した、玉ラシャのオーヴァ・コートに貧苦のやつれを見せたサト子が、豪勢なラクダ色の七分コートを、ふかふかと着こんだ大矢シヅに傘をさしかけられ、沈んだ顔で、街路樹の下を歩いている...
久生十蘭 「あなたも私も」
...まだ着古したというほどでもないのに...
久生十蘭 「魔都」
...大分着古した黒のトウィイドに黒いソフトを深く被って...
牧逸馬 「土から手が」
...長屋中の女房が長雨に着古したつぎはぎの汚れた襦袢や腰巻や...
正岡容 「根津遊草」
...昔の恋人が着古したものを着ながらも貴女(きじょ)らしい艶なところの多かったことの思い出される薫であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それはみんな着古した木綿物だった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...着古した物などを...
山本周五郎 「橋の下」
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