...背中の子は猶も父親を呼びながら反りかへつて暴れるのでとても工合よくねんねこを直して着せるわけにはゆかなかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...家の者の着せる物を黙って着ていて...
太宰治 「乞食学生」
...人形の代りにそれへ着せる...
谷崎潤一郎 「細雪」
...赤子に着せる白や赤や黄のような着物が...
徳田秋声 「足迹」
...帰るとき田舎へ持って行ってお花さんに着せるそうだよ...
徳田秋声 「足迹」
...瑠美子に洋服を着せると...
徳田秋声 「仮装人物」
...「あなたは私に悪名を着せるといっておどかしなさいましたね...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その魂に着せる着物が恵まれねばなりませぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こう申すと何だか皆様に恩を着せるようだがあまり有難いなどと思われては困る...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...一九二八年以来馬には防護衣を着せることになったので...
野上豊一郎 「闘牛」
...私はあの人に経帷布(きょうかたびら)を着せる代りに...
葉山嘉樹 「セメント樽の中の手紙」
...小学生にでも着せるような袖の軽い着物を...
北條民雄 「いのちの初夜」
...そんな負債に関することで様々な恩を着せるのであつた...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...いまお前に白衣を着せる...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...自分の着物をスツカリ脱いでユリに着せる...
三好十郎 「おスミの持参金」
...罪を彼らに着せる事は無理なのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...小さな赤い人形を着せる...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...……ここで初めてこの女に着物を着せる事が出来る...
夢野久作 「暗黒公使」
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