...其檣を眺むるともなく眺めて「破船」といふことを考へた...
石川啄木 「病院の窓」
...大洋と虚空(こくう)とを眺むらむ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...これを眺むる人界の子は悉く驚かん...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...心の窓も押しあけて眺むる空に流れくる星の行衞はいづくぞや清きアボン(四)の岸のへか咲くタスカン(五)の花の野かそれワイマア(六)の森蔭か...
土井晩翠 「天地有情」
...名殘の袖の追風の行衞いづくと眺むれば春やむかしの川柳緑のおぐし今更にふけて亂れて絆れては鏡も何ぞいさゝ川見ずや踏入る一足にこゝも移ろふ世の姿...
土井晩翠 「天地有情」
...ずうと玄関の入口まで出で行くを何事と眺むれば...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...なつかしき眼差に 人を眺む...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...眼前にアルプス連山を眺むるや否や...
豊島与志雄 「霊気」
...本来の目的はこのグロテスクを眺むることではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...空青し雁の渡るを眺むらん孝標の女も国府の館に葛飾の十橋荘で作つた歌...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...土星しからば御後悔ないようにと念を押してちょっと眺むると新産のガネサの頸たちまち切れて飛び失せた...
南方熊楠 「十二支考」
...うたてや空を眺む...
三好達治 「測量船拾遺」
...眺むれば夜の都は脚下に展開して居る...
村山槐多 「悪魔の舌」
...愁(うれひ)を知らぬ乙女(おとめ)は何さまに眺むらむ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...一つの現実的事実として眺むべきか...
横光利一 「新感覚派とコンミニズム文学」
...東南の山あひに懷しく眺むる姿が...
吉江喬松 「山岳美觀」
...山岳は眺むべきもの...
吉江喬松 「山岳美觀」
...眺むるもよいが、聴き入る雨の音もわるくない...
若山牧水 「なまけ者と雨」
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