...目覚ます術(すべ)なき大いなる眸子(ひとみ)をもてる盲目(めくら)の女よ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...寒い戸外の空気に冷えたその頬(ほお)はいつもより蒼白(あおじろ)く自分の眸子(ひとみ)を射た...
夏目漱石 「行人」
...ことさらな方向に眸子(ひとみ)を転ずる事なしに...
夏目漱石 「行人」
...眸子(ひとみ)に不規則な震顫(しんせん)が認められるという...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...眸子(ひとみ)が水で洗ったように澄みとおり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...眸子(ひとみ)というものは...
山本周五郎 「似而非物語」
...然しその眸子は、急に大胆に輝き、朱(あか)くしめった唇は物言いたげに痙攣(ひきつ)った...
山本周五郎 「お美津簪」
...ええすぐいって来ます」「すぐいって来る」右衛門の両方の眼の眸子(ひとみ)が右は右へ左は左へと乖離(かいり)運動を起こした...
山本周五郎 「思い違い物語」
...汚れのない大きな眸子...
山本周五郎 「菊屋敷」
...そのまま眸子(ひとみ)も動かさずに伯父をみつめていた...
山本周五郎 「季節のない街」
...眸子もよく光りを湛えている...
山本周五郎 「新潮記」
...いつも瞠(みは)っているような大きな眸子(ひとみ)も澄みとおるほどしずかな光を湛えていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...澄みとおった美しい眸子で頬笑みかけて呉れた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...どろんと濁った眸子(ひとみ)...
山本周五郎 「日本婦道記」
...そういうものがいきなり由紀の眸子(ひとみ)に噛(か)みついてきた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...じっと眸子(ひとみ)を凝らした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いや」弥兵衛は不決断に首を振りじっと眸子(ひとみ)を凝らしていて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...おれはおせんちゃんが欲しかったんだ」苦痛にひき歪(ゆが)んだ声つきと眸子(ひとみ)のつりあがったような烈しい眼の色に...
山本周五郎 「柳橋物語」
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