...寧ろ依然(やはり)『眠れる都會』であつて呉れた方が...
石川啄木 「葬列」
...故郷の山に眠れる母の靈に岩波文庫本のはしに阿古屋の珠は年古りて其うるみいよいよ深くその色ますます美(うる)はしといへり...
伊良子清白 「孔雀船」
...少しの間の辛抱だ」眠れる竜の鼻の先...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...醉夢がうと/\眠れる間に...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...よく眠れるんですけどね」とからかうような口調でおっしゃったが...
太宰治 「斜陽」
...眠れることはうれしい...
種田山頭火 「其中日記」
...枕を高くして眠れるというものだ...
豊島与志雄 「自由人」
...過去はこの眠れる奥から動き出す...
夏目漱石 「虞美人草」
...よく眠れるに相違なかった...
林不忘 「あの顔」
...川舟が上り、雨が降って、眠れる天龍が、起こって雲を呼び、雨を降らし、川底の石を転がすようになっては、死体の捜索は困難というよりも、至難になるであろう...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...――直ぐに眠れる...
牧野信一 「眠い一日」
...人その酔眠れるに乗じ花を聯ねて囲み迫つて予言し...
南方熊楠 「きのふけふの草花」
...眠れる間何んな事をしたかはすこしも覚えないのであるが...
村山槐多 「殺人行者」
...そは覚めてなお眠れるがごとく生きてなお死せるがごとし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...けれどもう少し辛抱すれば眠れるでしょう」「ねええ」と掛け夜具で口を隠しながら...
山本周五郎 「ひとごろし」
...眠れる湖沼の水面にはむくむくと諸所に活動が起りはじめた...
吉川英治 「新書太閤記」
...眠ろうとしても眠れるものではないが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...時々森に入つては眠れるが如き立ち樹に対して...
吉田絃二郎 「沈黙の扉」
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