...沢山の緋鯉(ひごい)真鯉(まごい)がお互に押しのけながら飛びついてくるかのように...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...池には肥えふとつた緋鯉だの、真鯉だのが、面白さうに、戯(ふざ)けあつて、時々水の上へ躍り上るやうな事さへあつた...
薄田泣菫 「茶話」
...風がいちめんの雑草が合唱する・つかれて風の雑草の雨となつた・逢へるゆふべの水にそうてまがれば影・あざみの花に日のさせばてふてふ・狛犬の二つの表情を撫でる・おもひでが風をおよぐ真鯉緋鯉が(故郷端午)六月六日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...無数の真鯉(まごい)緋鯉(ひごい)が...
徳田秋声 「仮装人物」
...以前からいた緋鯉や真鯉や鮒の類は...
豊島与志雄 「崖下の池」
...思いがけなく、真鯉が三尾、あとは小さな鮒や鮠のたぐいでした...
豊島与志雄 「崖下の池」
...みごとな真鯉がいくつも泳いでいた...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...そのお池ではいちばん大きな真鯉(まごい)...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたしは今の真鯉の死態(しにざま)から...
中里介山 「大菩薩峠」
...真鯉(まごい)と緋鯉(ひごい)とがありまして...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...濡(ぬ)れた足の儘(まゝ)廊下で跳(をど)り狂ふ子供等は真鯉(まごひ)の子のやうにも思はれた...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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