...その間から真菰(まこも)が長く延びて出た...
有島武郎 「カインの末裔」
...渚(なぎさ)には真菰(まこも)や葦(あし)が若々しき長き輪郭を池に作っている...
伊藤左千夫 「春の潮」
...浮島(うきしま)の真菰大尽(まこもだいじん)の次男坊も引懸ったが...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...正覚坊は沼の岸辺(きしべ)の真菰(まこも)の中に隠れました...
豊島与志雄 「正覚坊」
...忽(たちま)ち前後左右を真菰(まこも)で囲まれたかと思うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...不意に真菰のうらが騒ぎ出したかと見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...唄は真菰刈りの若い女の口から出る...
中里介山 「大菩薩峠」
...向うの真菰の中から...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「極楽とんぼ」
...すがれた葭(よし)と真菰の池の岸まで美しいほどの白一色...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...太田(おおた)が原の真菰(まこも)の池のそばで...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...真菰(まこも)の畳を敷いてませ垣をつくり...
久生十蘭 「黄泉から」
...マコモの中でもアヤメ咲くふるくから人口に膾炙した俚謡に「潮来出島(いたこでじま)の真菰(まこも)の中であやめ咲くとはしほらしや」というのがある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...すなわち真菰(まこも)の花を指(さ)したもので...
牧野富太郎 「植物知識」
...火のついた鹿の骨を握ったまま真菰(まこも)の上に跪拝(ひざまず)いた...
横光利一 「日輪」
...彼を真菰の上へ押しつけた...
横光利一 「日輪」
...真菰(まこも)の中に繋綱(もや)っていた醤油船はもう四日もここに泊っていた...
吉川英治 「旗岡巡査」
...潮来(いたこ)の真菰(まこも)の中に船を繋(つな)いで暮したあの時の四日ばかりのこと...
吉川英治 「旗岡巡査」
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