...例によって背中にはステッキが真直ぐに立っている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...駕屋は斜にしていた駕を真直ぐにして...
直木三十五 「南国太平記」
...焔は、青色を放って燃え上りつつ、少し左に、右に揺れながら、時として、真直ぐに立ち、香を放ちつつ、いろいろに聞える音を立てた...
直木三十五 「南国太平記」
...それを真直ぐには行かないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...左手の相生町の角を真直ぐに行きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それも街道を真直ぐに逃げたんでは危険と思ったのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分のながめている前庭の真直ぐ前に...
中里介山 「大菩薩峠」
...これを真直ぐに参りましてさしつかえございますまいか...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの通りを上へ真直ぐに廻り...
中里介山 「大菩薩峠」
...何処までも真直ぐに長く続いて...
林芙美子 「新版 放浪記」
...お前のやうに真直ぐにばかりは歩けないんだよ...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...うちの帰りに真直ぐ帰らなかつたでせう?」「やゝゝゝゝ! どうぞ御内聞に――」「馬鹿ね...
牧野信一 「小川の流れ」
...そのままちっとも真直ぐあらわされていない...
「海流」
...彼は公衆の前でいつも首を真直ぐにしていた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...……唯……自分の行く処はあの森の中にしかないというような気持ちで……そうして、あそこへ着いたら、すぐに何者にか殺されて、この恐しさと、苦しさから救われて、あの一番高い木の梢(こずえ)から、真直ぐに、天国へ昇ることが出来るかもしれぬ……というような、一種の甘い哀愁を帯びた超自然的な考えばかりを、たまらない苦痛の切れ目切れ目に往来させながら、……はてしもなく静かな野原の草イキレに噎(む)せかえりながら……何とはなしに流るる涙を、泥だらけの手で押しぬぐい押しぬぐい、一心に左足を引きずっていたようです...
夢野久作 「死後の恋」
...どれも同じように見える刈田ばかり続いた闇夜の底を一本細い路が真直ぐに延びていて...
横光利一 「夜の靴」
...」と千鶴子は寒さで幾分青ざめた顔を真直ぐに矢代に向けて訊ねた...
横光利一 「旅愁」
...この前を真直ぐに行つて...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
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