...ミチ子の真白い背中が血だらけになる迄ひっぱたいてやろうと思う...
海野十三 「階段」
...薄布をとほして真白い肌が見える...
太宰治 「お伽草紙」
...その真白い大きい大きい花束を両腕をひろげてやっとこさ抱えると...
太宰治 「女生徒」
...地下室の窓からは真白い女の顔が覗き...
谷譲次 「踊る地平線」
...任せた柔い真白い胸もと...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...兵馬は純良な少年である――まだ世の塵(ちり)にけがれない真白い頭へうつった優しい人の影は...
中里介山 「大菩薩峠」
...真白い腹を鰭でたたきながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...真白い女の臀っぺたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...真白いエナメル塗りの台所の一隅に片寄せられてある...
堀辰雄 「雉子日記」
...もうそこには真白い胸もなく...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...赤い上に真白い肉の体を持ってはいますが」一本の古い樫の樹からここへ抜け出して来た一人がカアルを眺めて言った...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...真白いランチが走って来る赤い三角帆のヨット...
松本淳三 「再生の日の海を眺めて」
...桟橋へ来たとき、真白い月が、林立する帆檣の間に濡れてゐた...
三好達治 「測量船拾遺」
...真白い歯の数からその輝きまで...
山川方夫 「菊」
...紅と黄色の奇妙な内臓の形をした鶏頭(けいとう)が咲き乱れている真白い砂地で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...大きな船から真白い煙が出て...
夢野久作 「瓶詰地獄」
...雪の真白い山の上で...
夢野久作 「復讐」
...「こりゃお延! 妾の思いは、後で存分知らしてくりょう程に、しばらくそこで、この先そちが苛(さいな)まれる、苦患(くげん)の闇をみつめておるがよい」憎念の語気するどく云い捨てるが早いか、真白い手に、刀の鯉口を握りしめて、彼の姿は魔か風かのように、そこを走り去ってしまう...
吉川英治 「剣難女難」
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