...必ず真率なる殉道的赤誠の磅薄として懐裡に盈つるものなくンばあらず...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...列国をして真率(しんりつ)に反省せしめる効果があるであろう...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...顔つきや物の云い方にも何処となく真率を欠いたところがあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...真率にして富永は齢を重ねていつた...
中原中也 「夭折した富永」
...そう真率性急に万事を疑うには...
夏目漱石 「それから」
...今の自己を昔に返そうとする真率な又無邪気な一種の努力を認めた...
夏目漱石 「それから」
...貴方は御父さんも馬鹿にしていらっしゃるのね」代助は嫂の態度の真率な所が気に入った...
夏目漱石 「それから」
...子規さんとは御つき合でしたか」と正直な東風君は真率(しんそつ)な質問をかける...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...真率のうちに存して...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...初三句は極めて拙(つたな)き句なれどもその一直線に言い下して拙きところかえってその真率(しんそつ)偽(いつわ)りなきを示して祈晴(きせい)の歌などには最も適当致居(いたしおり)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...杉は真率で勝気なところもある可愛い娘であるが...
「海流」
...人生の波の方が真率で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やがて自分の顔前一尺くらいのところに突きつけられている木山の真率な眼つきにヒタと吸いよせられて)……あの...
三好十郎 「その人を知らず」
...その真率な調子に...
三好十郎 「俳優への手紙」
...その言葉に真率さがあった...
室生犀星 「陶古の女人」
...文章に真率なる処がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...我が真率なる心や色に形(あら)はれたりけん...
森鴎外 「舞姫」
...真率な深い感情でなくてはならぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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