...彼の著作は単純真率(しんそつ)...
芥川龍之介 「日本小説の支那訳」
...余りに真率なひびきなので...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...みんな真率で、気高い美男の印度(インド)の人たちで船は急に重くなり出した...
谷譲次 「踊る地平線」
...その平凡な事でも真率な心を以てマジメに考察し研究して見ればそれが動かすべからざる実際の現実である...
田山録弥 「文壇一夕話」
...貴方は御父さんも馬鹿にしていらっしゃるのね」代助は嫂の態度の真率な所が気に入った...
夏目漱石 「それから」
...好意と真率(しんそつ)の気に充(み)ちた主人に対して...
夏目漱石 「門」
...「行徳の俎というのは何の事ですか」と寒月が真率(しんそつ)に聞く...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...彼女は夫のためにはいかにも真率(しんそつ)で...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...書き方子供らしく真率(しんそつ)にして技術家の無邪気なる処善くあらはれたり...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...作家たちは、自分たちの生きている意義として、今日、真率な情熱で、自分がかつてとり逃した覚えがあるならば、その人生的モメントをふたたび捉えなおし、抑圧されてきた人民の苦き諸経験の一つとしてしっかり社会の歴史の上につかみ、そのことで生活と文学との一歩前進した再出発を可能としなければならない...
宮本百合子 「歌声よ、おこれ」
...その一心な若い真率な心を...
宮本百合子 「女の行進」
...父上はじめ皆に共通である真率さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(真率に)しかし...
三好十郎 「地熱」
...マルクシスト共産主義者が平和を取りあげるばあいは――たとえ取りあげている当人の主観がどんなに真率なものであるばあいにも――それが真理であるとか正義であるとかの理由よりも...
三好十郎 「清水幾太郎さんへの手紙」
...その言葉に真率さがあった...
室生犀星 「陶古の女人」
...真率こそは真の哲学...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしの真率真実な友人であったという光栄をうけられたい」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...真率な深い感情でなくてはならぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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