...気の毒なくらい真率であった...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...必ず真率なる殉道的赤誠の磅薄として懐裡に盈つるものなくンばあらず...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...みんな真率で、気高い美男の印度(インド)の人たちで船は急に重くなり出した...
谷譲次 「踊る地平線」
...そして真率朴訥(ぼくとつ)という事から出て来る無限の大勢力の前に虚飾や権謀が意気地なく敗亡する事を痛快に感じないではいられない...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...五年前の進は勉学の志を擲(なげう)たない真率(しんそつ)な無名の文学者であったが...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...真率にして富永は齢を重ねていつた...
中原中也 「夭折した富永」
...宗近の言は真率(しんそつ)なる彼の...
夏目漱石 「虞美人草」
...真率(しんそつ)な頭脳をただいたずらに混乱させるばかりだから...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...彼女は夫のためにはいかにも真率(しんそつ)で...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...和して真率なるを称したるものなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...真率に言ひながしたるがよほど上品に相見え申候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...内奥にある温かさの全幅が実に真率に表現される...
宮本百合子 「熱き茶色」
...父上はじめ皆に共通である真率さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...お母さんなんかは真率にお現しになるのだけれど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...真率な、さっぱりとした、それでいて、いかにもなよやかな味いです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...我が真率なる心や色に形(あら)はれたりけん...
森鴎外 「舞姫」
...真率(しんそつ)に神の通行の御先払(おさきばら)いと考える風(ふう)が...
柳田国男 「海上の道」
...栗の木その他の天然の曲線が真率に利用せられ...
柳田国男 「雪国の春」
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