...沼南の応対は普通の社交家の上(うわ)ッ滑(すべ)りのした如才なさと違って如何(いか)にも真率に打解けて対手を育服さした...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...列国をして真率(しんりつ)に反省せしめる効果があるであろう...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...顔つきや物の云い方にも何処となく真率を欠いたところがあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そして真率朴訥(ぼくとつ)という事から出て来る無限の大勢力の前に虚飾や権謀が意気地なく敗亡する事を痛快に感じないではいられない...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...彼らがその真率(しんそつ)にして赤児の如き点...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...五年前の進は勉学の志を擲(なげう)たない真率(しんそつ)な無名の文学者であったが...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...何卒真率になられんことを希望してやまない...
中原中也 「詩壇への抱負」
...而して、真率とは、――詩を書かう書かうと思ふことではなく、自分の現在に忠実であるといふことである...
中原中也 「詩壇への抱負」
...真率で実相美があり...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...そのありのままを衒わないで真率に書くところを芸術的に見ないで道義的に批判したらやはり正直という言葉を同じ事象に対して用いられるのだからして...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...初三句は極めて拙(つたな)き句なれどもその一直線に言い下して拙きところかえってその真率(しんそつ)偽(いつわ)りなきを示して祈晴(きせい)の歌などには最も適当致居(いたしおり)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...そのままの真率さで戦争のための生命否定...
宮本百合子 「生きつつある自意識」
...真率な、さっぱりとした、それでいて、いかにもなよやかな味いです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(真率に)しかし...
三好十郎 「地熱」
...マルクシスト共産主義者が平和を取りあげるばあいは――たとえ取りあげている当人の主観がどんなに真率なものであるばあいにも――それが真理であるとか正義であるとかの理由よりも...
三好十郎 「清水幾太郎さんへの手紙」
...わたしの真率真実な友人であったという光栄をうけられたい」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...真率(しんそつ)に神の通行の御先払(おさきばら)いと考える風(ふう)が...
柳田国男 「海上の道」
...この方には割合に矯飾が行われずに真率に女性の感情が出ております...
与謝野晶子 「産屋物語」
便利!手書き漢字入力検索