...気の毒なくらい真率であった...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...必ず真率なる殉道的赤誠の磅薄として懐裡に盈つるものなくンばあらず...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...掩ふ可からざる真率あり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...しかし真率(しんそつ)な熱情をこめた文体で長々と書いてあったのだった...
有島武郎 「或る女」
...沼南の応対は普通の社交家の上(うわ)ッ滑(すべ)りのした如才なさと違って如何(いか)にも真率に打解けて対手を育服さした...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...殊(こと)に露国の真率かつ痛烈なる文人生涯に熟していたが...
内田魯庵 「二葉亭四迷」
...列国をして真率(しんりつ)に反省せしめる効果があるであろう...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...顔つきや物の云い方にも何処となく真率を欠いたところがあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その真率(しんそつ)にして磊灑(らいしゃ)なる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...平生に似ない真率(しんそつ)な慟哭(どうこく)が私を動かした...
中島敦 「虎狩」
...全くただの人間として大自然の空気を真率(しんそつ)に呼吸しつつ穏当に生息しているだけだろうと思う...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...そうした真率さをつくり出すことができたのはただカフカだけである...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...されば人間交際の要も和して真率なるにあるのみ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...和して真率なるを称したるものなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...内奥にある温かさの全幅が実に真率に表現される...
宮本百合子 「熱き茶色」
...杉は真率で勝気なところもある可愛い娘であるが...
「海流」
...自分だけでは真率に同情しているのである)柴田 いや...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...栗の木その他の天然の曲線が真率に利用せられ...
柳田国男 「雪国の春」
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