...やや落ち付いてから隠し立てなく真率に葉子に対する自分の憧憬(しょうけい)のほどを打ち明けたので...
有島武郎 「或る女」
...血の熱(あたた)かい真率(まじめ)な...
石川啄木 「鳥影」
...その真率(しんそつ)にして磊灑(らいしゃ)なる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...一はあくまで真率(しんそつ)であり...
永井荷風 「向嶋」
...平生に似ない真率(しんそつ)な慟哭(どうこく)が私を動かした...
中島敦 「虎狩」
...貴方は御父さんも馬鹿にしていらっしゃるのね」代助は嫂の態度の真率な所が気に入った...
夏目漱石 「それから」
...そのありのままを衒わないで真率に書くところを芸術的に見ないで道義的に批判したらやはり正直という言葉を同じ事象に対して用いられるのだからして...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...されば人間交際の要も和して真率なるにあるのみ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...ただ和して真率なる丹心あるのみ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...内奥にある温かさの全幅が実に真率に表現される...
宮本百合子 「熱き茶色」
...(真率に)しかし...
三好十郎 「地熱」
...自分だけでは真率に同情しているのである)柴田 いや...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...わたしの真率真実な友人であったという光栄をうけられたい」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...真率(しんそつ)に神の通行の御先払(おさきばら)いと考える風(ふう)が...
柳田国男 「海上の道」
...それが最も真率にこの国土を愛するの道である...
柳田国男 「雪国の春」
...栗の木その他の天然の曲線が真率に利用せられ...
柳田国男 「雪国の春」
...唯だ真率なる書生風にあらざれば謙抑なる紳士風を見た...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...真率な深い感情でなくてはならぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??