...事実上天国にはひることは彼等には無花果(いちじゆく)や真桑瓜(まくはうり)の汁を啜(すす)るほど重大ではない...
芥川龍之介 「続西方の人」
...イスパニアの真桑瓜(まくわうり)か...
芥川龍之介 「三つの宝」
...瓜は我国のカンテロープ〔真桑瓜の一種〕に似ていない事もないが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...二畠(はたけ)一帯、真桑瓜が名産で、この水あるがためか、巨石(おおいし)の瓜は銀色だと言う……瓜畠がずッと続いて、やがて蓮池(はすいけ)になる……それからは皆青田(あおた)で...
泉鏡花 「瓜の涙」
...3夜半亭蕪村の描いた真桑瓜と西瓜の化物を見たことがあった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...朝露と土とに塗れている軽快な真桑瓜の精として上出来だった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...唯真桑瓜(まくわうり)は甘味が足らぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...裏には真桑瓜(まくわうり)が蔓(つる)の上に沢山ころがり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...真桑瓜(まくわうり)...
永井荷風 「葛飾土産」
...西瓜や真桑瓜(まくわうり)のたぐいを食(くら)うことを堅く禁じられていたので...
永井荷風 「西瓜」
...しかしわたくしが西瓜や真桑瓜を食うことを禁じられていたのは...
永井荷風 「西瓜」
...むかし目に見馴れた橢円形(だえんけい)の黄いろい真桑瓜は...
永井荷風 「西瓜」
...背戸の真桑瓜がよく...
野村胡堂 「胡堂百話」
...真桑瓜(まくわうり)は尖の方よりも蔓(つる)の方がよく熟して居るが...
正岡子規 「くだもの」
...「あんな真桑瓜(まくわうり)のできそくないなんか小指でちょいですよ」「しかしその松太郎は...
山本周五郎 「桑の木物語」
...「するとできそくないの真桑瓜はおまえのほうじゃないのか」ひとからこんな侮辱をうけたことはなかった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...真桑瓜でもありゃしねえ...
山本周五郎 「桑の木物語」
...店内の王はやはり西瓜、皮の黒いまん丸の純日本種、切って赤くなけりゃ銭はもらわないという代物、つづいて真桑瓜、金真桑、銀真桑、たてに細く皮を剥いたのが西瓜の切売りと並んで人気もの、客は立ち止まって店先で食う、とてもうまい...
山本笑月 「明治世相百話」
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