...何か真味な力で打ちくだかれるなり...
有島武郎 「或る女」
...もうなんとかお話がついたのだとばかり思ってましたの」と女将は怜(さか)しそうな目に真味な色を見せてこういった...
有島武郎 「或る女」
...料理の真味を知っている...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...粒々辛苦してはじめて真味がわかるくらいなものだ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...生活間に於て地獄と極楽との真味を最も能く知れるを以て大に誇る処也...
関寛 「関牧塲創業記事」
...親たちの真味のことも知らずに了つたに違ひない...
鷹野つぎ 「時」
...二芸術の真味は高い趣味を有(も)っている少数人のみに解せられる...
津田左右吉 「偶言」
...さすがに持つて生れた純真味を形なしにしてはしまはなかつた男であつた...
坪内逍遙 「斎藤緑雨と内田不知菴」
...あるものは人間交渉の際卒然として起る際(きわ)どき真味がなければ文学でないと云う...
夏目漱石 「作物の批評」
...しかしなお華麗に世を渡るよりはこの方がかえって人生の真味を味わわれると思う...
新渡戸稲造 「自警録」
...まだ真味を味(あじわ)わぬうちに...
二葉亭四迷 「浮雲」
...人生の真味は思想に上らず...
二葉亭四迷 「平凡」
...作家のサブジェクチウィチー即ち主観に摂取し得た現実の真味を如実に再現するものである...
二葉亭四迷 「平凡」
...通常の学生はオースチンの大才の真味を咀嚼することが出来なかったのであって...
穂積陳重 「法窓夜話」
...決して金銭に換えられない家庭料理の真味が分かります」玉江嬢「そういう処が一家の妻君たる人の働きですね...
村井弦斎 「食道楽」
...百姓の真味を知らない彼女には...
吉川英治 「新書太閤記」
...競馬の真味を知らない人が...
吉川英治 「俗即菩提」
...作中の真味を汲んでくれる人に持たれれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
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