...庁内では誰一人真名古の笑った顔というのを見た者はない...
久生十蘭 「魔都」
...次長は気味悪そうにその面を眺めたのち、ちと胸を反らし、「おお、真名古君、元日早々済まんかったが、実は今朝ほど重大な事件が起ったもんだからして、それでこうして」真名古は机の向うに直立したまま眉も動かさぬ...
久生十蘭 「魔都」
...真名古は陰険だが卑怯な男ではない...
久生十蘭 「魔都」
...真名古はこうすることが検察官たる己れの義務だと率直に感じたのである...
久生十蘭 「魔都」
...真名古は食堂の隅の扉を開けて料理場へ入って行く...
久生十蘭 「魔都」
...真名古の酷烈さは実に恐るべきもので...
久生十蘭 「魔都」
...真名古捜査課長だけは総監室の椅子にのッそりと掛けたまま...
久生十蘭 「魔都」
...真名古はジロリと総監の面を見上げ...
久生十蘭 「魔都」
...真名古の方は深く腕を組み...
久生十蘭 「魔都」
...真名古の視線は鋭くその鏡の面に注がれているのである...
久生十蘭 「魔都」
...真名古の話では、皇帝はクロロフォルムを嗅がされて運び出されたという事だったが、してみると、皇帝はその節まだ麻酔の中を彷徨していられ、国祭日の夢でも見ていられたのではなかろうかと思う方がどうやら堅実のようである...
久生十蘭 「魔都」
...沈着緻密な真名古にとっても...
久生十蘭 「魔都」
...「ある人物」こそこの事件の犯人だという万代不易な真名古の信念は...
久生十蘭 「魔都」
...真名古は毒々しい口調で...
久生十蘭 「魔都」
...「失敗った!」という真名古の声と...
久生十蘭 「魔都」
...午後から今までの真名古の活動はもっぱら魚をこの網の中へ追い込むことにばかり費されていたのである...
久生十蘭 「魔都」
...総監はそれを手に持って真名古の方に近寄って来ると、「真名古君、僕が探していたのは、こういうものだった...
久生十蘭 「魔都」
...真名古は一種の憧憬的人物である...
久生十蘭 「魔都」
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