...ピート大尉のロケットが、白いガスを吐きながら、真一文字に、ぐんぐんと進んでいくところは、まことに勇ましいものがあったが、そのうち、後から、異様な形をした大きな宇宙艇が現れた...
海野十三 「火星兵団」
...またそこまでの通路をあらかじめすっかり研究しておいたかのように真一文字に飛んで来るのである...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...緑の野にまっ白な道路が真一文字に開かれて...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...危険な細い峡谷を真一文字に馳け過ぎるように...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...真一文字に走り出したらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...この手槍で真一文字に庭の石燈籠へ突っかけて行きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...小仏の肩を辷(すべ)って真一文字に甲州路をながめると...
中里介山 「大菩薩峠」
...息せき切って砂の海岸を真一文字に...
中里介山 「大菩薩峠」
...真一文字に鷲に向って伸びて行くというよりも...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかも、正面真一文字に、大沢の大崩壊を曝露し、富士としては優美よりも端巖、むしろ威力に勝り、時に幻怪味さえ帯びる風姿...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...真一文字に突き切りました...
野村胡堂 「江戸の火術」
...怪異は真一文字にその境内に飛び込んだのですから...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...水天宮様で誘拐(かどわか)されたッ」お勝手から奥へ真一文字に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...真一文字にお勝手へ抜けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...駒に跨がると彼は*カニョーフをさして真一文字に発足した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...松花江の大鉄橋を真一文字に渡る時の響と速力とは物淒いものであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...真一文字に振りかざしてどッとその中へ斬り込んだ...
吉川英治 「剣難女難」
...撫養(むや)街道を真一文字に岡崎の船関へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索