...果して真に困ツ了(ちま)ふものならばだね...
石川啄木 「漂泊」
...真に決戦戦争の徹底を来たすべし...
石原莞爾 「戦争史大観」
...真に安全だが楽じゃなさそうだ...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...真に自分を慕って敬してくれる人を持てるものは恐らく少なかろう...
伊藤左千夫 「姪子」
...彼の態度は真に王者のふうがあった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...なぜなら真に本当の神をみづからの内に信じる者は畢竟切支丹です...
長與善郎 「青銅の基督」
...もし自ら真に感動して...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...無私無感情の態度を以て――即ち真に科学の如く――客観について客観を見...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...雪子は真に汚らはしい者でも見るかのやうに沁々と私の顔を眺めながら...
牧野信一 「熱い風」
...私は真に馬のやうな大口をカツと開いてあられもない嘶きの喉を振りしぼり...
牧野信一 「武者窓日記」
...だからマルサス批判の書は真に汗牛充棟も啻ならざるものがあるのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...客観的実証的なものを自己に媒介することによって真に論理的になるのである...
三木清 「哲学入門」
...あの写真についてはお言葉なし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かかる考えが真に独断に過ぎなく...
柳宗悦 「民藝四十年」
...しかも最も直接な交りの道であるという事を真に悟らねばならぬ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...予は真に人生の底にいる...
山本周五郎 「青べか日記」
...「今日までは、人がみな関羽と聞くと、怯(お)じ怖れるのを、何故かと嗤(わら)っていたが、真に、彼こそ稀代の英傑であろう...
吉川英治 「三国志」
...キリスト教が真に深くゲルマン諸族の中に根を下したのはなお三百年も後のことであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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