...そしてかかる実質的な権威以外に真に自分を優位に支えてくれる力は決してあり得ないことを知るべきである...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...真に自分を慕って敬してくれる人を持てるものは恐らく少なかろう...
伊藤左千夫 「姪子」
...真に思いやった話はできない...
伊藤左千夫 「廃める」
...大杉がもし果して真にスパイであったなら問題の何とかいう男のように月給何百円も貰(もら)って自働車で出入しないまでも最(も)う少し貧乏しないでも済んだろう...
内田魯庵 「最後の大杉」
...世界が真に一つの世界になりつつあるのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...真に迫らない境地に安んじてゐられないから...
田山録弥 「小説新論」
...そしてそれを一枚一枚写真にとって...
寺田寅彦 「自画像」
...攘夷の真に行わるべからざるを知り...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...真に芸術を愛するものの享受に待つためには...
野村胡堂 「楽聖物語」
...真に聴きものだった...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...もし私の精神の力が真に私の肉体の疲労を取除いたのであるならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...この資本が真に過剰になるまでは力強く作用し得ないものであるが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...頭の一部が欠けているのか過剰なのか、度外れなところがあって、或る時は写真に、或る時は蓄音器に、最近はラジオに夢中に凝った...
「一本の花」
...真に女の生活の社会的条件が高まったとはいえない例が多い...
宮本百合子 「現実の道」
...真に一格の創造である...
柳宗悦 「雑器の美」
...秀吉が今日までの一生中、故主信長をのぞいて、真に、人物中の人物――畏(おそ)るべき人間――とひそかに観ていたのは、ただひとりの徳川家康あるのみだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...その師が真に道の体得者であり...
和辻哲郎 「孔子」
...知識は人格において実現されなければ真に体認された智慧とはならない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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