...されど作左はまた斯くの如く冷酷に看過する能はずして...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...軽々に看過する勿(なか)れ...
石川啄木 「閑天地」
...それとともにある重大なる誤謬(ごびゅう)が彼の論文に含まれているのを看過することができない...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...哲学史の上から見てもけっして看過することのできない人物であると思う...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...この二つの思想の系統の間には種々なる程度の思想のあることを看過するわけにはゆかない...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...粗悪な品物をも大目に看過するという弊が起る...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...之を看過すること能わざるなり...
高木敏雄 「比較神話学」
...何人も之を看過する能わざる可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...そこが看過することのできない点であります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...他面悲哀厭世の特質を看過するを得べきか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...その研究の結果に正当な注意の目を向けることなしに看過する傾向があるかと思われる...
寺田寅彦 「物質群として見た動物群」
...国の教学上軽々に看過することの出来ぬ輸入思想である...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...兎角時代の精神を看過するから...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...昭和二年初めて三田の書生及三田出身の紳士が野球見物の帰り群(ぐん)をなし隊をつくって銀座通を襲った事を看過するわけには行かない...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...人間は無意味に看過することはできなかった性癖がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...看過するものの方が馬鹿だ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...彼が工藝の本質的な美を見失っていたという事を看過する事が出来ない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...南北言語の一致を看過することになったかも測られぬので...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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