...常に人生の横町許り彷徨(うろつ)いて居る朱雲がかゝる男と相知るの必ずしも不合理でない事もうなづかれる...
石川啄木 「雲は天才である」
...平生相知る間を集めて展観したのだから...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...驛長とは、相知る仲なれば、不足の賃金の二倍を借りて、それで汽車賃をすましぬ...
大町桂月 「親子遠足の感」
...彼れと相知るに及んで...
坪内逍遙 「斎藤緑雨と内田不知菴」
...私と泉君とは遂に相知る機会がなかつた...
徳田秋聲 「亡鏡花君を語る」
...長崎と江戸と距てては相知るところがなかつたであらう...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...三 兄弟相知るもっとも...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...相知ることの最もすくない仲であつた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...如何(どう)なる? 男女相知るのを怕(おそ)ろしいとも恥かしいとも思わなくなるのか?畜生(ちくしょう)と同じ心持になるのか?トルストイは北方の哲人だと云う...
二葉亭四迷 「平凡」
...かくて根津七軒町の富本の師匠豊志賀(とよしが)と相知るのである(これが宗悦の娘であることはすでに述べた)...
正岡容 「我が圓朝研究」
...後日に相知るゝ御事...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...九人相知る友をかたらひ...
武者金吉 「地震なまず」
...』かくして彼金子鋭吉と自分とは相知るに至つたのである...
村山槐多 「悪魔の舌」
...」こうして一つ家の老媼と相知ることができ...
室生犀星 「玉章」
...今また令弟と相知る機会を得たのである...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...満鉄の図書館を訪うて松崎鶴雄先生と相知る喜びをも得た...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...相知る人間同士の別れというようなものなどが――この寂(しず)かな昼の大気につつまれた頭の中でしいんと考える対象になる...
吉川英治 「新書太閤記」
...沢庵(たくあん)を通じて相知る仲である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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