...そしてまたそれにも相応の興味をもつて果すことは出来たけれど...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...坊ちやん相応の色んな事を機嫌よくお話しになる...
鈴木三重吉 「桑の実」
...二人の懐中時計を持主相応のお上手ものにして欲しいと祈つたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...収入相応の生活をして...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...皆相応の距離が設けられてある...
永井荷風 「日和下駄」
...叔父さんは叔父相応の愛を...
永井隆 「この子を残して」
...独身女相応のものが入っているだろうと思って訊(き)くと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは家格不相応の昇進をなした場合によくあることである...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...陳情者たちのそのほかの状態とか彼らの悩みや心配とかの相応の考慮というものが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...駕籠屋は駕籠屋相応のことをしておればいい...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...急いでそれ相応の防禦の道を講じなくてはなるまいと...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...由ってその人相応の飾りや肩書は必要と見える...
南方熊楠 「十二支考」
...島の鼠はからだ相応の蝸牛の貝を踊り笠とし...
柳田国男 「海上の道」
...他郷ながら相応の親しみがある...
柳田国男 「峠に関する二、三の考察」
...その家来もまた知行高相応の軍役を勤むるためには...
柳田國男 「名字の話」
...何かそれ相応の文句があったのであろうが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...――うちのような貧乏世帯では貧乏人相応の知恵をはたらかせなければやっていけませんよ」漬け物などを多量に買うときには娘を伴(つ)れてゆき...
山本周五郎 「季節のない街」
...分相応の分析力をつねに働かせている自分を感じた...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
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