例文・使い方一覧でみる「相公」の意味


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...独り身の相公が増えています...   独り身の相公が増えていますの読み方

...この相公との取引はトラブルが多いです...   この相公との取引はトラブルが多いですの読み方

...相公についての話題を提供してください...   相公についての話題を提供してくださいの読み方

...相公を迎えるために出迎えよう...   相公を迎えるために出迎えようの読み方

...(五月二十九日)売色鳳香餅支那に龍陽(りやうやう)の色(しよく)を売る少年を相公(しやうこう)と云ふ...   売色鳳香餅支那に龍陽の色を売る少年を相公と云ふの読み方
芥川龍之介 「骨董羹」

...相公(だんな)がひどく可愛がって...   相公がひどく可愛がっての読み方
田中貢太郎 「断橋奇聞」

...三山縣相公閣下、閣下にして若し初期議會以後の時代を領解し、曾て超然として政界の外に高踏したりとせよ、我輩は決して閣下の徳を頌するに吝ならじ、顧ふに閣下は前には軍制の改革家として、全國皆兵の主義を實行し、後には市町村制度の創意者として、地方自治の基礎を確立したる人なり、閣下は唯だ此の二大事績に依りて、優に明治第一流の元勳たる名譽を要求し得可し、又何ぞ多きを望みて反つて大に失ふの愚を爲す可けむや...   三山縣相公閣下、閣下にして若し初期議會以後の時代を領解し、曾て超然として政界の外に高踏したりとせよ、我輩は決して閣下の徳を頌するに吝ならじ、顧ふに閣下は前には軍制の改革家として、全國皆兵の主義を實行し、後には市町村制度の創意者として、地方自治の基礎を確立したる人なり、閣下は唯だ此の二大事績に依りて、優に明治第一流の元勳たる名譽を要求し得可し、又何ぞ多きを望みて反つて大に失ふの愚を爲す可けむやの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...相公閣下、閣下は二億五千四百萬圓の大豫算を無難に通過したるを以て十分の欣榮とする所なる可し、政治的營利を事として國民の負擔を増加するの建議案を提出する議會は、固より閣下の内閣が提出したる大豫算に削減を加ふる理由はある可からず、閣下も亦寧ろ此の弱點を利用せむとしたり、故に國庫の負擔を増加する建議案も勉めて之れを迎合し、以て財政上他日の破綻を見るを毫も意とせざるなり、而して是れ實に國家の爲めに悲む可きの不幸なり...   相公閣下、閣下は二億五千四百萬圓の大豫算を無難に通過したるを以て十分の欣榮とする所なる可し、政治的營利を事として國民の負擔を増加するの建議案を提出する議會は、固より閣下の内閣が提出したる大豫算に削減を加ふる理由はある可からず、閣下も亦寧ろ此の弱點を利用せむとしたり、故に國庫の負擔を増加する建議案も勉めて之れを迎合し、以て財政上他日の破綻を見るを毫も意とせざるなり、而して是れ實に國家の爲めに悲む可きの不幸なりの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...若し夫れ第十四議會に至ては、唯だ愈々出でて愈々奇なりといはむのみ、試に思へ衆議院の或る一派は、閣下の提出したる未曾有の大豫算に協贊する代償として、運動費セシメの魂膽より生じたる幾多の建議案を提出し、恰も國庫の空巣覗ひを働くが如きの状あるも、閣下の内閣は一も二もなく之れを迎合したるに非ずや、又宗教法案は閣下の内閣に於ける最大最重の提案にして、歐洲の立憲國に在ては實に内閣の進退に關する大問題なり、而も閣下は此の法案の貴族院に否決せらるゝを見て痛痒の表感なかりしのみならず、曾て之れが通過を計る爲に熱心の盡力なく、初めより議會の爲すがまゝに盲從するの態度を示したるは何ぞや、相公閣下、議會は唯だ金錢若くは其他の利益を條件として閣下に盲從し、閣下は唯だ内閣の存立を目的として往々定見なき行動に出づること斯くの如し、我輩は閣下の名譽の爲めに、閣下が内閣首相たる責任の爲に斷々然として此の失體を問はざる可からず、况んや閣下の失體は尚ほこゝに止らざるに於てをや...   若し夫れ第十四議會に至ては、唯だ愈々出でて愈々奇なりといはむのみ、試に思へ衆議院の或る一派は、閣下の提出したる未曾有の大豫算に協贊する代償として、運動費セシメの魂膽より生じたる幾多の建議案を提出し、恰も國庫の空巣覗ひを働くが如きの状あるも、閣下の内閣は一も二もなく之れを迎合したるに非ずや、又宗教法案は閣下の内閣に於ける最大最重の提案にして、歐洲の立憲國に在ては實に内閣の進退に關する大問題なり、而も閣下は此の法案の貴族院に否決せらるゝを見て痛痒の表感なかりしのみならず、曾て之れが通過を計る爲に熱心の盡力なく、初めより議會の爲すがまゝに盲從するの態度を示したるは何ぞや、相公閣下、議會は唯だ金錢若くは其他の利益を條件として閣下に盲從し、閣下は唯だ内閣の存立を目的として往々定見なき行動に出づること斯くの如し、我輩は閣下の名譽の爲めに、閣下が内閣首相たる責任の爲に斷々然として此の失體を問はざる可からず、况んや閣下の失體は尚ほこゝに止らざるに於てをやの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...十四山縣相公閣下...   十四山縣相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...二十山縣相公閣下...   二十山縣相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...二十五山縣相公閣下...   二十五山縣相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...二十七山縣相公閣下...   二十七山縣相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...相公閣下、今の政黨内閣を難しとするものは、往々辭を絶對的多數の政黨なきに藉ると雖も、實は政黨内閣に反對して藩閥内閣を維持せむとする頑夢者流の俗論にして、彼等は中心實に政黨の支離滅裂して徒らに議會に紛爭するを喜ぶものなり、其國家の利害と人民の禍福とに付て、曾て意を致さゞるものたるは復た疑ふ可からず、夫れ今日の憂は絶對的多數の政黨なきに在らずして、能く大勢を利導して政黨内閣を建設するの一日も速かならざるに在り、伊藤侯にても善し、大隈伯にても善し、今日假りに純然たる政黨内閣を組織し見よ、天下必ず主義政見の異同に依りて二大政黨に分れむ、是れ必然の趨向にして又立憲政治に於ける當然の歸宿なり、嚮きに伊藤侯が大隈板垣兩伯を奏薦したるは、實に此大勢を利導せむと欲する精神に外ならざるなり、我輩は、當時深く侯の光明磊落なる心事に敬服したりと雖も、不幸にして憲政黨の組織餘りに尨大なりしが爲に、權力の集中點未だ定まらざるに早く既に權力平衡の愚論起り、遂に政敵をして乘じて以て内閣破壞の目的を達せしめたり、さりながら當時若し假すに尚ほ數月を以てせば、權力の集中點自然に定まる所あると同時に、政黨の淘汰作用も適當に行はれて、去るものは去り留まるものは留まりて、天下は必ず二大政黨の分有する所となりしや明かなり、故に我輩は憲政黨内閣の瓦解を以て政黨内閣制を否定するの原由なりと信ぜざるも、憲政黨の組織に關しては初より大に遺憾なくむばあらず、何となれば當時憲政黨には第一統一に必要なる首領あらざりしを以てなり、即ち今若し名實兼備の首領ある政黨にして内閣を組織せば、たとひ現に絶對的多數を議會に占むる能はずとするも、其の内閣一たび成立して議會に臨めば、議會必らず之れを歡迎して一大政府黨忽ち出現せむ、或は然らざるも亦必らず絶對的多數の他の政黨によりて内閣を相續せらるるの機運を作らむ、又何ぞ絶對的多數の政黨あるを待て始めて政黨内閣を建設し得可しと謂はんや...   相公閣下、今の政黨内閣を難しとするものは、往々辭を絶對的多數の政黨なきに藉ると雖も、實は政黨内閣に反對して藩閥内閣を維持せむとする頑夢者流の俗論にして、彼等は中心實に政黨の支離滅裂して徒らに議會に紛爭するを喜ぶものなり、其國家の利害と人民の禍福とに付て、曾て意を致さゞるものたるは復た疑ふ可からず、夫れ今日の憂は絶對的多數の政黨なきに在らずして、能く大勢を利導して政黨内閣を建設するの一日も速かならざるに在り、伊藤侯にても善し、大隈伯にても善し、今日假りに純然たる政黨内閣を組織し見よ、天下必ず主義政見の異同に依りて二大政黨に分れむ、是れ必然の趨向にして又立憲政治に於ける當然の歸宿なり、嚮きに伊藤侯が大隈板垣兩伯を奏薦したるは、實に此大勢を利導せむと欲する精神に外ならざるなり、我輩は、當時深く侯の光明磊落なる心事に敬服したりと雖も、不幸にして憲政黨の組織餘りに尨大なりしが爲に、權力の集中點未だ定まらざるに早く既に權力平衡の愚論起り、遂に政敵をして乘じて以て内閣破壞の目的を達せしめたり、さりながら當時若し假すに尚ほ數月を以てせば、權力の集中點自然に定まる所あると同時に、政黨の淘汰作用も適當に行はれて、去るものは去り留まるものは留まりて、天下は必ず二大政黨の分有する所となりしや明かなり、故に我輩は憲政黨内閣の瓦解を以て政黨内閣制を否定するの原由なりと信ぜざるも、憲政黨の組織に關しては初より大に遺憾なくむばあらず、何となれば當時憲政黨には第一統一に必要なる首領あらざりしを以てなり、即ち今若し名實兼備の首領ある政黨にして内閣を組織せば、たとひ現に絶對的多數を議會に占むる能はずとするも、其の内閣一たび成立して議會に臨めば、議會必らず之れを歡迎して一大政府黨忽ち出現せむ、或は然らざるも亦必らず絶對的多數の他の政黨によりて内閣を相續せらるるの機運を作らむ、又何ぞ絶對的多數の政黨あるを待て始めて政黨内閣を建設し得可しと謂はんやの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...三十二山縣相公閣下...   三十二山縣相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...七山県相公閣下、我輩の見る所にては、第十四議会の如きは、我国議会有つて以来最も醜悪の議会なりと断言せざる可からず、我輩は単に九十三日の期間に於て殆ど其の三分二を休会したる故を以て、直に当期議会を怠慢の議会なりと論ずるものに非ず、是れ最初より政府に盲従するを目的としたる議会に於て亦当然の顕象なればなり、如何に盲従の暗号たる読会省略説の歓迎せられたるかを見よ、如何に盲従の伝令使たる恒松某が政府の為に重宝がられたるかを見よ、斯くの如くにして盲従相談の委員会は本会議の議事を奪ひ、斯くの如くにして政府の提案は大抵討論を用いずして通過せらる、則ち我輩は二億五千四百万余円の大予算を提出したる政府の大胆を不思議とも思はず、又此未曾有の巨額に対して、僅に軍事費に於て四十余万円を削減したる議会の柔順なるにも驚かざるなり...   七山県相公閣下、我輩の見る所にては、第十四議会の如きは、我国議会有つて以来最も醜悪の議会なりと断言せざる可からず、我輩は単に九十三日の期間に於て殆ど其の三分二を休会したる故を以て、直に当期議会を怠慢の議会なりと論ずるものに非ず、是れ最初より政府に盲従するを目的としたる議会に於て亦当然の顕象なればなり、如何に盲従の暗号たる読会省略説の歓迎せられたるかを見よ、如何に盲従の伝令使たる恒松某が政府の為に重宝がられたるかを見よ、斯くの如くにして盲従相談の委員会は本会議の議事を奪ひ、斯くの如くにして政府の提案は大抵討論を用いずして通過せらる、則ち我輩は二億五千四百万余円の大予算を提出したる政府の大胆を不思議とも思はず、又此未曾有の巨額に対して、僅に軍事費に於て四十余万円を削減したる議会の柔順なるにも驚かざるなりの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...相公閣下、閣下は二億五千四百万円の大予算を無難に通過したるを以て十分の欣栄とする所なる可し、政治的営利を事として国民の負担を増加するの建議案を提出する議会は、固より閣下の内閣が提出したる大予算に削減を加ふる理由はある可からず、閣下も亦寧ろ此の弱点を利用せむとしたり、故に国庫の負担を増加する建議案も勉めて之れを迎合し、以て財政上他日の破綻を見るを毫も意とせざるなり、而して是れ実に国家の為めに悲む可きの不幸なり...   相公閣下、閣下は二億五千四百万円の大予算を無難に通過したるを以て十分の欣栄とする所なる可し、政治的営利を事として国民の負担を増加するの建議案を提出する議会は、固より閣下の内閣が提出したる大予算に削減を加ふる理由はある可からず、閣下も亦寧ろ此の弱点を利用せむとしたり、故に国庫の負担を増加する建議案も勉めて之れを迎合し、以て財政上他日の破綻を見るを毫も意とせざるなり、而して是れ実に国家の為めに悲む可きの不幸なりの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...若し夫れ第十四議会に至ては、唯だ愈々出でて愈々奇なりといはむのみ、試に思へ衆議院の或る一派は、閣下の提出したる未曾有の大予算に協賛する代償として、運動費セシメの魂胆より生じたる幾多の建議案を提出し、恰も国庫の空巣覗ひを働くが如きの状あるも、閣下の内閣は一も二もなく之れを迎合したるに非ずや、又宗教法案は閣下の内閣に於ける最大最重の提案にして、欧洲の立憲国に在ては実に内閣の進退に関する大問題なり、而も閣下は此の法案の貴族院に否決せらるゝを見て痛痒の表感なかりしのみならず、曾て之れが通過を計る為に熱心の尽力なく、初めより議会の為すがまゝに盲従するの態度を示したるは何ぞや、相公閣下、議会は唯だ金銭若くは其他の利益を条件として閣下に盲従し、閣下は唯だ内閣の存立を目的として往々定見なき行動に出づること斯くの如し、我輩は閣下の名誉の為めに、閣下が内閣首相たる責任の為に断々然として此の失体を問はざる可からず、况んや閣下の失体は尚ほこゝに止らざるに於てをや...   若し夫れ第十四議会に至ては、唯だ愈々出でて愈々奇なりといはむのみ、試に思へ衆議院の或る一派は、閣下の提出したる未曾有の大予算に協賛する代償として、運動費セシメの魂胆より生じたる幾多の建議案を提出し、恰も国庫の空巣覗ひを働くが如きの状あるも、閣下の内閣は一も二もなく之れを迎合したるに非ずや、又宗教法案は閣下の内閣に於ける最大最重の提案にして、欧洲の立憲国に在ては実に内閣の進退に関する大問題なり、而も閣下は此の法案の貴族院に否決せらるゝを見て痛痒の表感なかりしのみならず、曾て之れが通過を計る為に熱心の尽力なく、初めより議会の為すがまゝに盲従するの態度を示したるは何ぞや、相公閣下、議会は唯だ金銭若くは其他の利益を条件として閣下に盲従し、閣下は唯だ内閣の存立を目的として往々定見なき行動に出づること斯くの如し、我輩は閣下の名誉の為めに、閣下が内閣首相たる責任の為に断々然として此の失体を問はざる可からず、况んや閣下の失体は尚ほこゝに止らざるに於てをやの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...十八山県相公閣下...   十八山県相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...二十一山県相公閣下...   二十一山県相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...二十七山県相公閣下...   二十七山県相公閣下の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...相公閣下、今の政党内閣を難しとするものは、往々辞を絶対的多数の政党なきに藉ると雖も、実は政党内閣に反対して藩閥内閣を維持せむとする頑夢者流の俗論にして、彼等は中心実に政党の支離滅裂して徒らに議会に紛争するを喜ぶものなり、其国家の利害と人民の禍福とに付て、曾て意を致さゞるものたるは復た疑ふ可からず、夫れ今日の憂は絶対的多数の政党なきに在らずして、能く大勢を利導して政党内閣を建設するの一日も速かならざるに在り、伊藤侯にても善し、大隈伯にても善し、今日仮りに純然たる政党内閣を組織し見よ、天下必ず主義政見の異同に依りて二大政党に分れむ、是れ必然の趨向にして又立憲政治に於ける当然の帰宿なり、嚮きに伊藤侯が大隈板垣両伯を奏薦したるは、実に此大勢を利導せむと欲する精神に外ならざるなり、我輩は、当時深く侯の光明磊落なる心事に敬服したりと雖も、不幸にして憲政党の組織余りに尨大なりしが為に、権力の集中点未だ定まらざるに早く既に権力平衡の愚論起り、遂に政敵をして乗じて以て内閣破壊の目的を達せしめたり、さりながら当時若し仮すに尚ほ数月を以てせば、権力の集中点自然に定まる所あると同時に、政党の淘汰作用も適当に行はれて、去るものは去り留まるものは留まりて、天下は必ず二大政党の分有する所となりしや明かなり、故に我輩は憲政党内閣の瓦解を以て政党内閣制を否定するの原由なりと信ぜざるも、憲政党の組織に関しては初より大に遺憾なくむばあらず、何となれば当時憲政党には第一統一に必要なる首領あらざりしを以てなり、即ち今若し名実兼備の首領ある政党にして内閣を組織せば、たとひ現に絶対的多数を議会に占むる能はずとするも、其の内閣一たび成立して議会に臨めば、議会必らず之れを歓迎して一大政府党忽ち出現せむ、或は然らざるも亦必らず絶対的多数の他の政党によりて内閣を相続せらるるの機運を作らむ、又何ぞ絶対的多数の政党あるを待て始めて政党内閣を建設し得可しと謂はんや...   相公閣下、今の政党内閣を難しとするものは、往々辞を絶対的多数の政党なきに藉ると雖も、実は政党内閣に反対して藩閥内閣を維持せむとする頑夢者流の俗論にして、彼等は中心実に政党の支離滅裂して徒らに議会に紛争するを喜ぶものなり、其国家の利害と人民の禍福とに付て、曾て意を致さゞるものたるは復た疑ふ可からず、夫れ今日の憂は絶対的多数の政党なきに在らずして、能く大勢を利導して政党内閣を建設するの一日も速かならざるに在り、伊藤侯にても善し、大隈伯にても善し、今日仮りに純然たる政党内閣を組織し見よ、天下必ず主義政見の異同に依りて二大政党に分れむ、是れ必然の趨向にして又立憲政治に於ける当然の帰宿なり、嚮きに伊藤侯が大隈板垣両伯を奏薦したるは、実に此大勢を利導せむと欲する精神に外ならざるなり、我輩は、当時深く侯の光明磊落なる心事に敬服したりと雖も、不幸にして憲政党の組織余りに尨大なりしが為に、権力の集中点未だ定まらざるに早く既に権力平衡の愚論起り、遂に政敵をして乗じて以て内閣破壊の目的を達せしめたり、さりながら当時若し仮すに尚ほ数月を以てせば、権力の集中点自然に定まる所あると同時に、政党の淘汰作用も適当に行はれて、去るものは去り留まるものは留まりて、天下は必ず二大政党の分有する所となりしや明かなり、故に我輩は憲政党内閣の瓦解を以て政党内閣制を否定するの原由なりと信ぜざるも、憲政党の組織に関しては初より大に遺憾なくむばあらず、何となれば当時憲政党には第一統一に必要なる首領あらざりしを以てなり、即ち今若し名実兼備の首領ある政党にして内閣を組織せば、たとひ現に絶対的多数を議会に占むる能はずとするも、其の内閣一たび成立して議会に臨めば、議会必らず之れを歓迎して一大政府党忽ち出現せむ、或は然らざるも亦必らず絶対的多数の他の政党によりて内閣を相続せらるるの機運を作らむ、又何ぞ絶対的多数の政党あるを待て始めて政党内閣を建設し得可しと謂はんやの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

「相公」の読みかた

「相公」の書き方・書き順

いろんなフォントで「相公」


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隠し詞   伝え聞く   精兵  

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