...吾等の自ら恃みとする處が相踵いで崩落することを覺える時に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...西洋館の中には二十面相の部下がいるよ...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...あれを四十面相のすみ家へ持ってかえるかもしれない...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...クイリナアレ政庁への訪問者に相違ないと思ったまでのことです...
谷譲次 「踊る地平線」
...理解――性格的理解を他から吾々は区別した――とは形式論理学に於ける判断乃至推論に相当するであろうから...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...相公閣下、今の時に於て國家に最も必要なるは漫に租税を増徴して國民の負擔を加重するに非ず、若くは漫に軍備を擴張して外國と事端を啓くにも非ず、世間動もすれば積極主義を唱へて好で大言壯語する者ありと雖も、是れ實は政治上に於て全く無稽無意義の話たるに過ぎず、夫れ國家を經綸する、消極なる可くして消極主義に據り、積極なる可くして積極主義に據り、一に唯だ國家の利害を標準として經綸の策を立つ、斯くの如きは是れ政治の要道に非ずや、我輩の國家に必要とする所は必ずしも消極主義の經綸に在らず、必らずしも積極主義の經綸に在らずして、國民多數の信用を基礎とせる政黨内閣の建設に在り、到底此れに非ずむば以て内治外交の政策を確立すること能はざればなり、顧ふに閣下の内閣は、既に二會期の議會に於て共に衆議院の多數を得たりしが故に表面より見れば、頗る鞏固なる内閣に似たりと雖も、顧みて其の施設したる所を見れば、内治外交一切の政策唯だ姑息と※縫とを勉めて毫も國民を滿足せしめざること、我輩の篇を累ねて叙述したる所の如く、而して閣下の内閣が最大成功として誇る所は、實に人心を腐敗せしめ公徳を破壞せしめたる議院政略是れのみ、蓋し閣下の内閣は少數微力なる帝國黨及び時代の精神を領解せざる頑愚の屬僚を味方と爲すの外には、眞に主義政見を同うしたる黨與を議會に有せず、夫の自由黨との提携の如きは、原と相互の詐術に依りて成りたるものなるを以て、其の相献酬するや又唯だ詐術を是れ事として曾て利害存亡を倶にするの誠實あることなし、是れを以て閣下は單に議院政略に苦心して内治外交に對する經綸を考慮するに遑あらず、其の一たび重大なる時局に際會するに及べば、常に姑息の手段に依りて内閣一日の安を謀らむとせり、是れ果して鞏固なる内閣なりと謂ふを得可き乎...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...話をした責任上とにかく相談にはあずかることになった...
中谷宇吉郎 「原子爆弾雑話」
...どんなに惡相でも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「母親の形見――娘の嫁入り道具の一つに相違ないが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(お蔦に)俺あ川向うの中相馬(なかそうま)にいる波一里の儀十だ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...すると相手も、『まったく一顧の値打もない、馬鹿々々しい嘘っぱちですねえ!』などと後では言う癖に、好んで耳を傾けるのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...物事の相談に伝言...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...何か言ふと何うも空々しくなつてまともに相手の顔を眺めるのが苦しかつた...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...私の位でも苦しいことは相当であったから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なんでも父に相談し...
山本周五郎 「季節のない街」
...微笑しながらちらと相手を見あげた...
山本周五郎 「新潮記」
...おきれいに相なりました...
吉川英治 「私本太平記」
...常に競(きそ)い相手の不仲の親友たる加藤虎之助も...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索