...併し住宅建築は直接に國民生活と緊密の關係を有する實際的設備として藝術家乃至好事者の意匠にのみ放任する譯に行かない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...すくなくとも我々に直接に交渉のあった米軍の将兵が...
石川欣一 「比島投降記」
...その強い力を直接につかう方法がなお考えられなくてはならなかったのでした...
石原純 「ジェームズ・ワット」
...少しく蕃社が大きくなると一人の大将では全部を直接に指図することができぬから...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...働きながら水を直接に川から得ていたためと思われる...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...以上直接には何の必要もないようには見えますが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...直接には一般民衆ではなかったから...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...何となれば後者に於ては数と要素とが幾何学的な乃至は他の如何なる数学に固有な手続きにも依ることなくして直接に対応する...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...直接に比較することは許されない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...直接に物的生産関係によって決定されるばかりでなく...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...従来直接に与えられた受動的な観念活動という意味を普通の場合持っている...
戸坂潤 「思想としての文学」
...対象化された形式的直観と未だ対象化されない形式的直観との対立は構想力としての形式的直観によって直接に結び付くのでなければならぬ...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...併し直観が直接に確かであるとか直接に確かではないとかいうことはそれは直観の判断であって直観そのものの立場ではない...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...直接に焼夷弾を受けたのではなく...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...意識の動きを直接に跡づけようとした...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...以上は多く私の直接に仕えた世子についての様子だが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...直接にその遺文集を読まなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...「何等の證明も要せぬもの、直接に自己みづからによつて確實であり、直接に自己のために語り且つ取り入れ、直接に、それがあるといふ肯定を、伴ふもの――單純に決定されたもの、單純に疑はしからぬもの、白日の明白さあるもの、のみが眞でありまた神的である...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
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