...」老人は目脂(めやに)だらけの眼を見張って...
芥川龍之介 「路上」
...主のそれと同じくいつも目脂(めやに)をたたえていた...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...目脂(めやに)の浮いた眼で博士の顔と紙幣とを等分に見くらべた...
薄田泣菫 「茶話」
...目脂(めやに)はたまり放題...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...獣の皮のように硬張(こわば)った手で時々目脂(やに)を拭いて...
徳田秋声 「躯」
...片目の目脂(めやに)が少し減つたと思ふと...
徳田秋声 「チビの魂」
...すぐ目脂(めやに)を拭く手帛(てぎぬ)をといった風によく気がついた...
富田常雄 「面」
...いつも目脂(めやに)をためてじめじめした眼付をしていた...
豊島与志雄 「黒点」
...隠士は目脂(めやに)の溜(たま)った眼をしょぼつかせながら答えた...
中島敦 「悟浄出世」
...いつも目脂(めやに)をいっぱい溜め...
久生十蘭 「キャラコさん」
...涎(よだれ)やら目脂(めやに)やら止めどもなく流し...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...涎や目脂をたらし...
松永延造 「職工と微笑」
...目脂(めやに)を拭って...
矢田津世子 「反逆」
...彼に憑かれた者は一方の目から目脂(めやに)を出し...
柳田国男 「雪国の春」
...目脂(めやに)が溜り...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...頑(かたく)なで負けない性分だから、視力の衰えは誰にも云わないが、目脂が溜ったり、いつも涙が出ることは隠せないし、それが彼を苛立たせ、怒りっぽくさせていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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