...そうでなく何の目的もなくブラリと散歩に出たりすると...
高見順 「如何なる星の下に」
...何と云(い)う目的もなく...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...何の目的もなく野に山に海浜に彷徨(ほうこう)するのが好きだという事である...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...理由も目的もなくただ空費される妄評(もうひょう)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それでみると、嘆息のまにまに、不規則に、秩序もなく、選択もなく、目的もなく、折りに従って、考えをそのまままき散らしたものらしかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...広い座敷を右左に目的もなく往ったり来たりした...
夏目漱石 「行人」
...ややもすると世の中ではほとんど目的もなく騒ぎ散らすをもって...
新渡戸稲造 「自警録」
...明日からは何の目的もなく...
林芙美子 「雨」
...きんは何の目的もなくうろうろと外出する事はきらいであった...
林芙美子 「晩菊」
...大正十一年の春、女学校生活が終ると、何の目的もなく、世の常の娘のように、私は身一つで東京へ出て参りました...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...その後さしたる目的もなく上京して...
久生十蘭 「魔都」
...明らかに目的もなく途方(とはう)に暮れて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...かれ自身何の目的もなく...
室生犀星 「幻影の都市」
...目的もなく街をあるいてゆくうちに...
山本周五郎 「さぶ」
...人間の怒りや、獸の怒りは疲れが來て、速かに消えてしまふ――理由もなく、目的もなく、生の如く、死の如く不思議な無生物の怒りは、長く、長く忍ばなければならない...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...自分が目的もなく...
吉川英治 「折々の記」
...するとつまり彼を殺害するために、婚儀を行うわけですな」「もちろん、その目的もなく、何でこんな縁談が云い出せるものか」「それにしても、それがしから呉侯へおすすめ申すのは、どうも少しまずいと思いますが」「よろしい...
吉川英治 「三国志」
...またはなんの目的もなくして現われることもある...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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