...左右にならぶ椰子の木の列を目当てに...
海野十三 「恐竜島」
...向うにチラチラする幽かなる光を目当てに社殿の裏へ近づくと...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...諸戸屋敷を目当てに歩いて行ったが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...清洲橋(きよすばし)の近くの一銭蒸汽の待合所を目当てに河岸(かし)を歩いていたら意外な所に芭蕉庵(ばしょうあん)旧跡と称する小祠(しょうし)に行き当たった...
寺田寅彦 「柿の種」
...宅へ始めて尋ねて来る人にはこの風呂屋の高い煙突を目当てにして来るように教えるとわかりが早い...
寺田寅彦 「柿の種」
...少しばかりのものを目当てに時々様子を見て来るのさ...
徳田秋声 「縮図」
...しかしその風説はまがうかたなくフョードル・パーヴロヴィッチを目当てに流布されたもので...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼がそれを目当てに骨折って自分の苦痛を見てもらおうとしている公衆も...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...石段の上の見えないところから漏(も)れてくる口笛を目当てに急いでいた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...一体何を目当てに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰を目当てに縛りようはありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ここを目当てに絞られるでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを目当てに西洋人は名誉や誠実や...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...石狩場所を目当てにして募られた漁夫のうちにいた一人であった...
本庄陸男 「石狩川」
...限られた少数の富裕な見手を目当てにしたものだろう...
宮本百合子 「業者と美術家の覚醒を促す」
...それを目当てに種を撒くために存在するものの如く言い伝えているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...「猪口才(ちょこざい)な」と、玄蕃は体(たい)を開いて、閃光を目当てに、グッと腕頸(うでくび)を掴んだ...
吉川英治 「剣難女難」
...遠乗りの目当てに駈け参った...
吉川英治 「新書太閤記」
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