...のみならず彼の瓢箪を目当てに彼の南画を習つてゐた年少の才子もない訣(わけ)ではなかつた...
芥川龍之介 「仙人」
...僕等はやむを得ず大銀杏を目当てにもう一度横みちへはいって行った...
芥川龍之介 「年末の一日」
...一尺のものを目当てに釣るに...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...左右にならぶ椰子の木の列を目当てに...
海野十三 「恐竜島」
...この事件を目当てに傭(やと)われたようなものであったから...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...向うにチラチラする幽かなる光を目当てに社殿の裏へ近づくと...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...諸戸屋敷を目当てに歩いて行ったが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...おおかた十五も年上の老い女房(にょうぼう)をわずかの持参金を目当てにもらい...
太宰治 「新釈諸国噺」
...しかしその風説はまがうかたなくフョードル・パーヴロヴィッチを目当てに流布されたもので...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...たった一つ目当てにしていることがあります...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その足ですぐ根岸の大川屋の寮を目当てに行きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰を目当てに縛りようはありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ここを目当てに絞られるでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その機会を目当てに...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...それを目当てに立ちもどればよい」先に立って木立ちを縫い...
本庄陸男 「石狩川」
...それを目当てに種を撒くために存在するものの如く言い伝えているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...それから私のことを目当てにして当てこすったもので...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...その青白い鮫の姿を目当てに行けば金輪際...
夢野久作 「近世快人伝」
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