...僕等はやむを得ず大銀杏を目当てにもう一度横みちへはいって行った...
芥川龍之介 「年末の一日」
...この事件を目当てに傭(やと)われたようなものであったから...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...向うにチラチラする幽かなる光を目当てに社殿の裏へ近づくと...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...諸戸屋敷を目当てに歩いて行ったが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...祝祭日とかにて平日に倍する客のある事を目当てに手広く設計する事は絶対にしてはいけません...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...これを目当てにして登楼しても...
高見順 「いやな感じ」
...財産を目当てに母と結婚した...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...清洲橋(きよすばし)の近くの一銭蒸汽の待合所を目当てに河岸(かし)を歩いていたら意外な所に芭蕉庵(ばしょうあん)旧跡と称する小祠(しょうし)に行き当たった...
寺田寅彦 「柿の種」
...少しばかりのものを目当てに時々様子を見て来るのさ...
徳田秋声 「縮図」
...あれはみんなおまえを目当てにやっておるんだよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼がそれを目当てに骨折って自分の苦痛を見てもらおうとしている公衆も...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...誰を目当てに縛りようはありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ここを目当てに絞られるでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...首筋の赤い痣を隠すことを知らないとはどういうわけだ」「なるほどね」「痣なんか目当てに捜しちゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...司令官のこの指示が私を目当てにしているというならば...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...――すべては「燕たち」を目当てにしてのことなのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...それを目当てに種を撒くために存在するものの如く言い伝えているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...その青白い鮫の姿を目当てに行けば金輪際...
夢野久作 「近世快人伝」
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