...目八分(めはちぶん)に杯をさし上げたまま...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...すぐ新聞を目八分(ぶ)にさし上げて...
有島武郎 「或る女」
...堅く腕組みをしてこれも自分の前の目八分(ぶ)の所をじっと見つめた...
有島武郎 「或る女」
...提灯(ちょうちん)の尻(しり)を風上(かざかみ)のほうに斜(しゃ)に向けて目八分(ぶ)に上げながら何か大声に後ろから声をかけていた...
有島武郎 「或る女」
...目八分(ぶ)に持って来た...
有島武郎 「或る女」
...飯茶わんをちょっと押しいただくように目八分に持ち上げるのを見る時なぞは...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...殴りつけられる時するように腕をまげて目八分の所にやって...
有島武郎 「カインの末裔」
...五人の芸者の中、其処からも此処からも名を呼び立てられるのは、時々編輯局でも噂を聞く市子と謂ふので、先刻(さつき)膳を運ぶ時、目八分に捧げて、真先(まつさき)に入つて来て、座敷の中央へ突立つた儘、「マア怎うしよう、私は...
石川啄木 「菊池君」
...五人の藝妓の中、其處からも此處からも名を呼び立てられるのは、時々編集局でも名を聞く市子と謂ふので、先刻(さつき)膳を運ぶ時、目八分に捧げて、眞先に入つて來て、座敷の中央へ突立つた儘、「マア怎うしよう、私は...
石川啄木 「菊池君」
...小刀を目八分に取って...
泉鏡花 「婦系図」
...そのお椀を目八分に捧げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...そいつを目八分に捧げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...恭(うやうや)しく三宝を目八分に捧げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...三宝を目八分にささげた若い髯(ひげ)むじゃの浪士風の男であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...峯頭を目八分に仰ぐだけに...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...茶碗を目八分に捧げて入つて來たのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小侍たちが高足の膳を目八分に持ち...
吉川英治 「江戸三国志」
...九谷(くたに)焼の湯呑茶碗を茶托に乗せたのを目八分に捧げ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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