...目下のところはまだ成功していないようです...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...とにかく目下のところ中国の首都は...
海野十三 「軍用鮫」
...彼等は目下のところ輸送路の建設を完成してはいないようじゃ...
海野十三 「地球を狙う者」
...2.かれの兩親は目下のところ苦しい境遇にゐる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...目下のところ五百弗(ドル)程の負債出来奮闘真最中に候...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...不幸にして目下のところ一頓挫(とんざ)を来たしているのである...
谷崎潤一郎 「細雪」
...目下のところ、已(や)むに已まれぬ行きがゝりで侍従(じじゅう)の君(きみ)を追い廻すような羽目になり、へんに懊(じ)らされているものだから、一途に心がその方へばかり向いているのであるけれども、前者との縁も決して完全に切れてしまっている訳ではなかった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...しかし、この利益の名を諸君に明かす前に、わたしは自分で自分の信用を傷つけるのもかまわず、大胆に宣言しておくが、こうしたさまざまな美しい体系は、――人類に本当のノーマルな利益を説明して『これを獲得することに努力さえすれば、すぐさま、善良かつ高潔な人間になるぞ』といって聞かせるような理論は、目下のところ、わたしにいわせれば、ただのへぼ論理にすぎない! さよう、へぼ論理なのである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...あなたに下されてる判決を目下のところでは取り去るわけにゆきませんが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...なかなか楽じゃありません」「それじゃ君が近頃忙がしい忙がしいと云って毎日日曜でも学校へ行くのはその珠を磨りに行くんだね」「全く目下のところは朝から晩まで珠ばかり磨っています」「珠作りの博士となって入り込みしは――と云うところだね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...一方、目下のところは、次のように言及するだけで十分である...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...目下のところ感じている...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...ゲラのままです、目下のところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それが目下のところは自分というのだからお話になりません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...惨澹たる光景を呈しおれるも損害等は目下のところ判明せず...
夢野久作 「暗黒公使」
...目下のところ、吾輩は犬が専門だよ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...御承知の通り骨相学と申しますのは、目下のところ、まだ純正な科学とは申しかねるのでありますが、しかし、その中の或る部分部分は、確かに実際と一致することが判明致しておりますので、正木先生はかようにして、新しい精神病患者の顔を見る毎(ごと)に、その骨相を詳細に亘って研究されまして、その血液の中に、如何なる人種の特徴が混入しているかを、怠(おこた)らず調査しておられるので御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...目下のところスッカリ信用を失っておりますような訳で……」「アハハハハハ痛快痛快……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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