...それから目ばかり大いなる美人の荘子と喋々喃々(ちょうちょうなんなん)するはこの哲学者の細君なるべし...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...毛布(けっと)かぶりの痩(や)せた達磨(だるま)の目ばかりが晃々(きらきら)と光って...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...こまがね七十目ばかり取り集め...
太宰治 「新釈諸国噺」
...目ばかり妙にギラギラと薄気味悪い光をはなっているのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...窓ぎわに目ばかり光らせているその男を見やりながら云った...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...何れも七分目ばかりはいっていて...
豊島与志雄 「公孫樹」
...目ばかりを出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...学校のコロキウムには時々いやに難しくてとても分りそうもない題目ばかり並ぶことがある...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...おかしいくらい大きな目ばかりだ...
夏目漱石 「三四郎」
...親のひいき目ばかりでは無ささうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...目ばかり出した風体(ふうてい)は...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...工作隊の人たちも青ざめて目ばかり光らせながら...
宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
...二貫目ばかりの三角な石で...
柳田國男 「日本の伝説」
...さあ謡いなさい」◇夕方になると翁は一合入の透明な硝子(ガラス)燗瓶に酒を四分目ばかり入れて...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...中には昇汞水(しょうこうすい)のような……もっと深紅色の美しい色をした液体が四分目ばかり湛えられてあった...
夢野久作 「暗黒公使」
...目ばかりピカピカさせたやつ...
吉川英治 「江戸三国志」
...そういう目ばかりは出なかった...
吉川英治 「治郎吉格子」
...世の中の推移にかかわらず世間の抜け目ばかり窺(うかが)っているゴマの灰とか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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