...いまだにこの音楽家を目の敵(かたき)にしているのだとかいうことです...
芥川龍之介 「河童」
...もう目の敵(かたき)にして...
泉鏡花 「婦系図」
...昔から彼の部下が帆村を目の敵にして怒鳴りつけたことを思い出して...
海野十三 「流線間諜」
...しかし私は百貨店を目の敵にする次第ではなく...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...長い間人間の目の敵(かたき)にされて虐待されながら頑強(がんきょう)な抵抗力で生存を続けて来た猫草(ねこぐさ)相撲取草(すもうとりぐさ)などを急に温室内の沃土(よくど)に移してあらゆる有効な肥料を施したらその結果はどうなるであろう...
寺田寅彦 「路傍の草」
...さし当り第一の目の敵としなければならなかったのは...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...常に感傷を目の敵にしている...
豊島与志雄 「秦の出発」
...痘痕面(あばたづら)を露出(むきだ)したようなこのザマといったら」雪を目の敵(かたき)にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...東照宮の神前の幣束が目の敵(かたき)になってきたようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...尺八の音までも目の敵(かたき)にしている様子だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...おいら一人を目の敵(かたき)にやって来たなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...俗人冷遇の目の敵(かたき)にされるというのがわからねえでがす」道庵は遠慮のないところの疑問を...
中里介山 「大菩薩峠」
...何と彼等が俺一人を目の敵(かたき)にやっきとなることか! 彼等が毎週繰返して...
中島敦 「光と風と夢」
...目の敵(かたき)にする筈はない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...クラブの会員とクラブ・ハウスを目の敵にし...
久生十蘭 「だいこん」
...いままで警察が目の敵(かたき)にするようなことは何も起こしちゃいない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...だけど貴島のような人間も或る意味でグレハマになつた人間じやないかな? 道筋は違うがグレハマになつたという事では同じじやあないだろうか? その君達が貴島を目の敵にしていじめるのは...
三好十郎 「肌の匂い」
...張飛はこの呂布を目の敵(かたき)にしている漢(おとこ)だ...
吉川英治 「三国志」
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