...未だにこの音楽家を目の敵にしてゐるのだとか云ふことです...
芥川龍之介 「河童」
...もう目の敵(かたき)にして...
泉鏡花 「婦系図」
...昔から彼の部下が帆村を目の敵にして怒鳴りつけたことを思い出して...
海野十三 「流線間諜」
...しかし私は百貨店を目の敵にする次第ではなく...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...長い間人間の目の敵(かたき)にされて虐待されながら頑強(がんきょう)な抵抗力で生存を続けて来た猫草(ねこぐさ)相撲取草(すもうとりぐさ)などを急に温室内の沃土(よくど)に移してあらゆる有効な肥料を施したらその結果はどうなるであろう...
寺田寅彦 「路傍の草」
...あんなに目の敵にしなければならないメカニズムはこれでわかるだろう...
戸坂潤 「思想としての文学」
...さし当り第一の目の敵としなければならなかったのは...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...「あなたは子供を目の敵にしてるのね...
豊島与志雄 「理想の女」
...痘痕面(あばたづら)を露出(むきだ)したようなこのザマといったら」雪を目の敵(かたき)にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...東照宮の神前の幣束が目の敵(かたき)になってきたようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...おいら一人を目の敵(かたき)にやって来たなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...俗人冷遇の目の敵(かたき)にされるというのがわからねえでがす」道庵は遠慮のないところの疑問を...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの女一人を目の敵(かたき)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...それほどお糸を目の敵にするなら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その時は既(すで)に洋学の門に入(はいっ)て天下の儒者流を目の敵(かたき)にして...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「何故(なんで)彼様(あんねえ)目の敵(かたき)にしるだんべえ?」と椋は不審に思つて...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...ただもうシミ一つを目の敵のように言うのはチト非道(ひど)過ぎはしないかと思う...
牧野富太郎 「植物記」
...シンデレラを目の敵(かたき)のようにして...
水谷まさる 「シンデレラ」
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