...彼女は目だって年をとって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...「三度目だって、可愛そうに……片づいていたのは真(ほん)の四ヵ月ばかりで、それも厭で逃げたくらいなんだし、磯谷とは三年越しの関係ですけれど、先は学生だし、私は叔父の側(そば)にいるしするもんだから、養子になるという約束ばかりで、そうたびたび逢ってやしませんわ...
徳田秋声 「黴」
...先方の目だってお前を見遁(みのが)すもんか...
徳田秋声 「黴」
...神話だって題目だって何かの利き目があればこそ世の中に存在するのである...
戸坂潤 「社会時評」
...近年枯枝が目だってふえ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...バディア・ヴェッキオなどが少しも目だって見えないほどに...
野上豊一郎 「エトナ」
...宮様(プリンセス)にしては肥(ふと)りすぎているから駄目だっていってるのよ...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...彼に一番懐(なつ)いていた長女のズキズキした表情が目だっていた...
原民喜 「永遠のみどり」
...「あんな人のことをあなたはひかえ目だって考えているのね...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ベッドの布団(ふとん)が目だって盛り上がっていて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...だが、これらの第一線の作家が、従来主として、新聞と婦人雑誌とによっていたのが、近年目だって、娯楽雑誌にまで進出して、娯楽雑誌専属のお抱え作家の勢力が急激に閉息してきたこと、そして、いわゆる「文壇」から、通俗小説の作家が頻々として現れてきたことは、特に昭和四年度における著しい特徴の一つだと言えよう...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...一目見てもう駄目だってことがわかりました...
平林初之輔 「私はかうして死んだ!」
...すなわちこのサネカズラは実蔓(サネカズラ)の意でその実が目だって美麗で著しいから...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...組合へはこの書付(ドクメント)がないと駄目だって云われたんです」「組合(ソユーズ)ってお前……神よ(ボージェ・モイ)! なにを考え出したのさ...
「赤い貨車」
...彼奴は今落ち目だってんで...
三好十郎 「好日」
...崩御後の御仏事なども多くの御遺子たちの中で源氏は目だって誠意のある弔い方をした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...二度目だっていいんでしょう...
横光利一 「馬車」
...駄目だって云うのに!」「そこを曲げてこの通りに頼み申す...
吉川英治 「剣難女難」
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