...この縁談には彼女のあずかり知らぬ財産目あての理由があった...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...一つとして目あてなく動揺しないものはない中に...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...それを目あてに、救助作業がはじまったのだ...
海野十三 「怪星ガン」
...磁石もなにももたぬ原地人たちは、星を目あてに、えいえいとこえをそろえて漕ぎゆくのだった...
海野十三 「太平洋魔城」
...声を目あてに走りだしました...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...金を目あてに結婚した女...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...目あてとする事はしらず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...枝の禿(ち)びた接骨気(にわとこ)の木を目あてにしてその傍からおりていることもたしかに判っているので...
田中貢太郎 「馬の顔」
...直助は『藪の内』と書いた提燈を目あてにしていたので...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...お弟子さんはほんに少うござりましたが中にはお師匠さんのご器量が目あてで習いに来られるお人もござりました...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...全然その通りにならなくともとにかくそれを目あてとして行くのであります...
夏目漱石 「教育と文芸」
...財産目あてで来ようという者もないではないが...
火野葦平 「花と龍」
...どうも私のいる林を目あてに近づいて来るらしい...
堀辰雄 「三つの挿話」
...凝つと仁王門の前の白い看板を目あてに索めて...
牧野信一 「歌へる日まで」
...自分が生きる目あてとしているその作品を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...線香(せんこう)のようにスーと明かりの立っているところを目あてに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...さらに御滞陣が十日にわたると、ぼつぼつ露店(ほしみせ)を並べ出し、洗濯女や一杯売りの酒瓶屋(さかがめや)も集(つど)い、やがて半月ともなれば、こんどは遠郷近国からも、あらゆる商人(あきゅうど)どもが寄って来て、忽ち、市を開き、市を目あてに、旅の芸人までが寄って来るというわけで、はやここの麓(ふもと)には、小さな町ほども人々が賑わって生業(なりわい)をいたしおるのでございまする」生駒甚助の説明は親切であった...
吉川英治 「新書太閤記」
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