...この縁談には彼女のあずかり知らぬ財産目あての理由があった...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...手や帽子の出ているのを目あてに...
石川欣一 「山を思う」
...もともと彼は先きの目あてがあつて河船頭になつたのではない...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...自分では意識していなくとも実はやはりそうした精神的マッサージの生理的効果を目あてにして出かけるのではないかという疑いも起こし得られる...
寺田寅彦 「自由画稿」
...こゝに生活する人達を目あてに...
永井荷風 「勲章」
...女角力の美人のおくらを目あてに「娘一人に聟八人」のお好みをつけたというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...俵屋の身上目あての男は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを目あての出稼ぎの芸者や酌婦が便船のたびに内地からおしよせる...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...目あての餅はすげなく彼らの頭上をとんで行った...
本庄陸男 「石狩川」
...年かさの生徒たちは、昂然と本の包みを高く左の肩に押しつけたなり、風に向かって、昼飯を目あてに、右腕で舵を取ってゆく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...荒れ寺を目あてにして...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...探すときにはそれを目あてに歩くのです)暫く行くと左側に「母と子の健康相談所」のカンバンの出た建物がある...
宮本百合子 「従妹への手紙」
...そは故郷を出でし時よりの目あてなるドレスデンの画堂へ往(ゆ)かむと...
森鴎外 「うたかたの記」
...陽も心細くうすずく彼方(あなた)の中の峠の茶屋を目あてに...
吉川英治 「江戸三国志」
...例の暗殺の目あてをもって...
吉川英治 「江戸三国志」
...何を目あてに、なお戦場をまごまごしておるかっ」と、罵(ののし)った...
吉川英治 「三国志」
...線香(せんこう)のようにスーと明かりの立っているところを目あてに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...死に場所の目あてに...
吉川英治 「新書太閤記」
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