...白骨島を目あてにしていることがだんだんにわかってきました...
海野十三 「怪塔王」
...彼はそれを目あてに歩いて行った...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...生きる目あての全部であった...
太宰治 「女の決闘」
...道玄坂には花柳界を目あてのちょっとした小料理屋が沢山ある...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ヴェリチャーニノフが今日お近づきに訪問して來たのは『カーチャ姉さまが目あて』なので...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...こゝに生活する人達を目あてに...
永井荷風 「勲章」
...今度こそ――という目あてがついたようなものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...年々一度のこの大祭がみだらな娘や若い者の目あてなんで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...千々子さまはアタリの意外な大きさに仰天して、夜も寝つけぬくらいに昂奮していたが、式をあげる三日前、お目あての魚は、新聞に写真が出たような、変った自動車事故で、あっともいわずに死んでしまった...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...凝つと仁王門の前の白い看板を目あてに索めて...
牧野信一 「歌へる日まで」
...たゞ私が財物を目あてに貪婪の未練をもつてゐる者でもあるかのやうに誤解してゐたが...
牧野信一 「剥製」
...自分が生きる目あてとしているその作品を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...吉村 そうでない! 初めより目あては私だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...昔も今も炒豆(いりまめ)や菓子が目あてであった...
柳田国男 「こども風土記」
...裏口の明りを目あてに近寄って行きました...
吉川英治 「江戸三国志」
...そういった声を目あてに...
吉川英治 「新書太閤記」
...もちろん峠を通る旅人だけが目あてのもの...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その二人の影を目あてとして...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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